BBSラジオが、午後9時を、お知らせします。
ピッピッピッポーン
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<BGM第6番 変ニ長調 『子犬のワルツ』>
美希「ねえねえ千早さん、もう始まってる?」
千早「…美希」
美希「はいなの」
千早「…まだ、呼んでないでしょう?」
美希「…」
千早「…」
美希「ごめんなさいなの」
千早「…」
美希「だって、折角千早さんのラジオに呼んで貰えたから、ミキ、嬉しかったの」
千早「…」
美希「…だから、ね、千早さん、その…ごめんなさいなの」
千早「…」
美希「…」
千早「かわいい」ボソッ
美希「えっ?」
千早「美希、あなたは本当に可愛らしいわ、ごめんね、突然怒ったりして、ところでこの収録の後、時間はある?この前春香に教えてもらった美味しい喫茶店が」
伊織「スト――――――――――――っプ!」
千早「あら、水瀬さん。おはよう」
伊織「アンタの番組こういう番組じゃないと思って来てるんだからね!ちゃんとしなさいよ、ちゃんと!」
千早「…?」
伊織「キョトンとされても困るわよ!」
美希「デコちゃん、千早さんの番組は、そう言う番組じゃないって、ミキ、思うな」
伊織「あーーーーーっ!分かってるわよ、ほら、千早、さっさとタイトルコール!」
千早「GWも終わって一週間ほどたちましたが、皆さん、どうお過ごしですか?急にまた、現実に引き戻されて、少し嫌になっていませんか?そんなあなたの心を癒やせるよう、今日も私達は頑張ります。如月千早と」
伊織「水瀬伊織と」
美希「星井美希のー!」
「「「ラジオ幻想即興曲~!」」」
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<BGMドヴォルザーク『交響曲第9番新世界より第2楽章』 >
千早「という訳で、今日は水瀬さんと美希をゲストに迎えての放送です」
美希「星井美希なの、今日は千早さんのラジオに呼んでもらえてスっごく、すーっごく嬉しいな」
伊織「水瀬伊織でーす、皆、私達のラジオ、聞いてくれているかしら?」
千早「うぃすぱー?」
伊織「違うわよ!スパガーって言いなさいスパガーって!」
千早「ご、ごめんなさい。真と雪歩のラジオで言っていた物だから…」
美希「デコちゃん言い過ぎなの。千早さん落ち込んじゃってるよ?」
伊織「わ…悪かったわね、良いわ、気にしてないから」
千早「うふふっ、それは良かった…ところで、美希と水瀬さんは、普段音楽を聴くのかしら?」
美希「みんなの歌とか、他のアイドルの人とかの歌とか」
伊織「私も同じ様な感じね。あとは、クラシックとかかしら」
千早「水瀬さんもクラシックを?」
伊織「ええ、父の趣味ね。屋敷で掛ってるのよ」
美希「クラシック、って何だかミキ、眠くなっちゃうの…あふぅ」
伊織「寝るんじゃないわよ」
美希「んー、デコちゃんのイジワル」
伊織「イジワルも何もないわよ!」
千早「ふふっ、美希。確かにクラシックは、聞きなれていない人からすると退屈で眠たい音楽に聞こえるかも知れないわね。でも、古い物から得られる知識は、新しい事に挑戦する時の助けになるわ。例えば、マーラーの交響曲第五番は今度の新曲の」
伊織「千早」
千早「…コホンッ…と、とにかく、偶には気分転換にもなるから、クラシックを聞いてみるのも良いと思うわ。あと、世界の民族音楽や民謡もね」
美希「分かったの」
伊織「そう言えば、この番組、ふつおたのコーナーとか無いわけ?」
千早「そうだった、水瀬さん達が来てくれたから忘れていたわ。早速一通目を読むわね。ラジオネームイヤーマフさんありがとうございます。千早さん、そしてゲストの美希さん、いおりんこんばんわ」
美希「こんばんわなの」
伊織「何で私だけいおりんなのよ!」
千早「新年度が始まって一ヶ月が経ちましたが、まだまだ仕事にも慣れず、何だか憂鬱です。皆さんは、何か仕事がうまくいかないときなどに、こうすると上手くいくと言った事はありますか?」
美希「んー、ミキ的には、タマには間違っちゃうこともあるし、気にしなくていいって思うな」
伊織「多すぎるのは問題よ…私は、出来るようになるまでやり続けることだと思うわ」
千早「そうね、やらなければ、何時までもやれないままだものね」
美希「いっそぜーんぶ止めちゃえば?」
千早「美希らしいと言えば美希らしいわね」
伊織「そんな逃げるような真似、したくないわ」
美希「たまには、なーんにも考えないでのんびりお昼寝でもしてると、スッキリして、また頑張れるんじゃないかな」
千早「そうね、思いつめてしまうよりは、その方がいいのかもしれないわね」
伊織「止まりながらでも続けることが何よりも大事って事ね」
千早「イヤーマフさんも、少しずつでも良いから頑張っていってくださいね…次のお便りです、ミキ、読んでもらえる?」
美希「はいなの…ラジオネームクロノグラフさんありがとなの。ちーちゃん、それに美希さん、いおりんこんばんは。こんばんはなのー」
千早「ち、ちーちゃんって!」
伊織「だから何で美希が美希さんで私がいおりんなのよ!」
美希「デコちゃんうるさいの」
伊織「良いから続き読みなさいよね!」
美希「ゴールデンウィークに予定も無かったので、家でゴロゴロしてるだけだったんですが、それはそれで何だか幸せでした。皆さんはゴールデンウィーク、どこかに遊びに行ったりしましたか?」
千早「ゴールデンウィークね…」
伊織「私達は仕事があった物ね」
美希「あ、でもデコちゃんとお仕事終わった後、ご飯食べに行ったの」
伊織「ばっ…!」
千早「あら、初めて聞いたわ」
美希「えへへっ、デコちゃんと美希のナイショだもん」
伊織「言ったら内緒も何もないじゃない!」
美希「あ、そっか」
千早「ふふふっ、2人は仲良しね」
伊織「~!」
美希「デコちゃん照れちゃってカワイイの」
伊織「あーっ!千早、千早はどうだったのよ!」
千早「私?私は、春香と服を買いに行ったわ」
伊織「へー、アンタがファッションに興味を持つなんて珍しいわね」
千早「春香が選んでくれるって言うから」
美希「デートみたいなの」
千早「そ、そんなこと、ないけど…」
美希「千早さんもデコちゃんもカワイイの」
千早「も、もうっ、からかわないで頂戴!CMの前に今日のリクエスト曲、ラジオネームトックリさんから、モーツァルトの交響曲第101番『時計』より第2楽章です、どうぞ」
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『疲れた心に音楽を、あなたの心を癒したい…如月千早のラジオ幻想即興局』
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<BGM:リスト『ラ・カンパネラ』>
千早「という訳で、今日は水瀬さんと美希をゲストに迎えてお送りしています」
美希「…」
伊織「…」
美希「…」
伊織「寝るな!」
美希「んー…」
千早「ほら、美希、もう始まってるわよ」
美希「…んー」
伊織「おーきーろー!」
美希「デコちゃん大きな声出すと血管切れちゃうよ?」
伊織「誰の所為だと思ってるのよ!」
千早「何時もならここで皆の子守唄、のコーナーなんですけれど、美希が寝てしまうと番組にならないと言う事で、特別コーナーを用意して頂きました」
伊織「へ、へぇ」
千早「どうしたの、水瀬さん」
伊織「何でも無いわ、そう言う特別コーナーってこう、ね」
美希「デコちゃんこの前のすぱがーの時の仕返しされるんじゃないかって怖がってるの」
伊織「そんなことないわよ!」
千早「ふふっ、安心して水瀬さん。今回のコーナーは、まよららのコーナーを借りてきたの」
伊織「あ、駄目なヤツだわこれ」
千早「それでは行きましょう、今日限りの新コーナー」
千早「ちーちゃんとー」
美希「美希姉とー」
伊織「……いおりんのー!」
「「「お悩み相談室~」」」
伊織「あっちの番組で終わったコーナー借りてきてどうするのよ!」
美希「ねーねーデコちゃ…いおりん、今日はどんなお悩みが来るのかしらね?」
伊織「アンタも乗ってんじゃ無いわよ!!!しかも千早に至っては自爆じゃない!」
千早「ちーちゃんはそんなこと思ってないよ?」
伊織「あー」
千早「じゃあ、今日の最初のお悩みを紹介するね。ラジオネームリスピンモーターさんありがとー」
美希「ありがとう」
千早「ちーちゃん、美希姉ちゃん、いおりん、こんばんは」
美希「こんばんは」
伊織「…うう」
千早「最近、何をしてもやる気が起きないです。いおりん、僕の事を叱ってください」
伊織「なんでそうなるのよ!お悩み相談室じゃないのこのコーナー!」
美希「いおりん、頑張ってー」
伊織「あーっ!」
千早「いおりん、早く早く」
美希「早く早く」
伊織「…千早、アンタ今度覚えておきなさいよ…!」
伊織「やる気が無いですって!そんな寝ぼけた事言ってないで、顔洗って出直してきなさいよね!この意気地なし!」
伊織「コーナー名変わってるわよこんなの!」
千早「リスピンモーターさん、どうかな?これでやる気が出たかな?」
美希「まあ、いおりんの激励ならバッチリだと思うわ」
伊織「他人事だと思って!大体何よ美希その口調!」
美希「美希姉だから」
伊織「変な色目使うんじゃないわよ!」
美希「あはっ」
千早「次のお便り―美希姉読んでー」
美希「はぁい…ラジオネーム、レーザー複合機さんです、こんばんは」
千早「こんばんわー」
美希「美希姉に質問があります。就職してから初めての一人暮らし、お昼におにぎりを持っていこうと考えているのですが、味が何時も単調になってしまいます、おにぎりと言えば美希姉。どうか私に知恵を授けてください」
伊織「おにぎりなんてどれも同じじゃな」
美希「違うわ!」
千早「美希姉が怒ったー」
美希「具材、海苔の有無、ゴマを振ってあるのか、塩加減は?それに握り加減…おにぎりは奥が深いのよ、お嬢さん」
伊織「誰がお嬢さんよ」
美希「結論から言わせてもらうわ。まだまだ甘い。試していない味がある筈よ。あなただけにしかできないおにぎりが待っている!精進しなさい!」
千早「以上、お悩み相談室のコーナーでしたー」
伊織「なんなのよもう!」
千早「それではリクエスト曲2曲目、ラジオネーム磁気トルカさんより、ベートーベンの交響曲第七番、第四楽章です、どうぞ」
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「日常の些細な音も、よく聞いてみると…ほら、美しいハーモニーを奏でているかもしれませんよ…如月千早のラジオ幻想即興局」
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千早「と、言うわけで本日もそろそろお別れの時間になってまいりました」
美希「楽しかったの。あと、最初に流れてたBGMのピアノの曲、今度聞いてみようって思うの」
千早「ふふっ、この番組を通じて、クラシックや、今まで聞いた事の無かったジャンルの曲も聞くようになったって言う方も多いのよ?」
美希「うんっ、お昼寝するときとか気持ちよさそうなの」
伊織「ほんとアンタは寝てばっかりね」
美希「デコちゃんはどうだった?」
伊織「千早、アンタ今度覚えてなさいよ…!」
千早「…?」
伊織「だからキョトンとしてんじゃないわよ!」
千早「さて、それではみなさん、次週もまた、美しい旋律をお送りできるように頑張ります、如月千早と」
美希「またくるねー、星井美希と」
伊織「今度こそ目に物みせてやるわ!水瀬伊織でお送りしました!」
<EDテーマ番組オリジナル曲、如月千早『癒しの旋律』>
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「この番組は、いつも心に音楽を、サウンドテクニカの提供でお送りしました」
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関連SS次作:響「TOKYO MIDNIGHT!」真美「わかってないねぇ君たちの巻」
コメント
コメント一覧
いおりお姉ちゃん叱ってもらいたい
さすが塾帰りと並ぶ、レイディオ業界の良心。
それにしても、ほんのわずかだけど千早の天然っぷりに「ひでき」での如月母の面影が…