BBSラジオが、午後9時を、お知らせします。

ピッピッピッポーン



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<ショパン:前奏曲第15番「雨だれ」>

千早「こんばんは、如月千早です。季節は春から梅雨を経て夏へ移ろうとしていますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。梅雨の長雨は外に出かけるのを憂鬱とさせるもの、でも、そんな時だからこそ部屋の中でゆっくり音楽を楽しまれるのも良いかも知れません。するとほら、憂鬱な雨音も、何かの調べのように聞こえてきませんか?」


千早「という訳で、今夜も貴方の疲れた心を癒やしたい。そんな気持ちで話そうと思います。ラジオ幻想即興局、始まります」


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<バッハ:ゴールドベルグ変奏曲>

千早「最近本当に雨ばかりで憂鬱になりますね。そんな気分も吹き飛ばして、少しは明るく過ごしたいと思います。あらためましてこんばんは、如月千早です」


千早「でも私、雨、嫌いじゃないんです」


千早「雨が打ち付ける窓ガラス越しに外を眺めながら、雨音に耳を傾けていると、何かこう、自然の奏でているメロディーに包まれているようで」


千早「静かな部屋の中、聞こえてくるのは自分の鼓動と雨音だけ」


千早「たまにはそんな休日も良いと思います」


千早「ああ、ふつおたのコーナーですね。ついつい聞き入ってしまって」


千早「今流れているのは、バッハのゴールドベルグ変奏曲。主題が次々に変奏されていく事で、違ったイメージになる面白い曲ですね。ピアノ曲は今の時期にもピッタリかも知れません。次々に出てくる音が、まるで雨音が打ち付けているような感じもします」


千早「では、ふつおたのコーナーです」



千早「最初のお便りは、福島県にお住いのスペンサーさんです、ありがとうございます」


千早「この春から社会人として働く事になりました。学生時代と違い、何だかめまぐるしく1日が過ぎていくようで、凄く不安ですけれど、同時に楽しくもあります。千早さんは、そう言った事を感じたりしますか?」


千早「そうね……私も、学生とアイドルの両方を今務めさせていただいて居ますが……」


千早「あっという間ですね。ついこの間まで、レッスン場で春香や美希と自主レッスンをしていたのがウソみたい」


千早「……もちろん、今の活動は物凄く楽しいですしファンの皆様へ感謝もしています。でも、偶に思うんです」



千早「こうじゃなかった私達の姿」


千早「今頃、どうしていたんだろう」


千早「アイドルじゃ無かった私」


千早「アイドルとして、ここまで大きくなれなかった私」


千早「……なんて、偶にそんな事を考えてみる事もあります」


千早「でも、今は今。前を見て、歩いて行かないと、ですね」


千早「スペンサーさんも体に気を付けてくださいね」


千早「次のお便りです」


千早「東京都にお住いのマッハ軒さんありがとうございます」


千早「最近雨ばかりで憂鬱です。いえ、私は良いのですが、ペットの犬を散歩に出してあげる事が出来ません」


千早「所で千早さんは、ペットを飼ってみたいと思った事はありませんか?」


千早「ペット……」


千早「……そうですね、犬、飼ってみたい気もしますけれど、家は留守にしがちなので……」


千早「それに、765プロにはペットを連れてくる人が居るので……」


千早「我那覇さんにも困った物ね。この前なんかヘビ香をこっそり連れてきていたら、プロデューサーのジャケットの中に入り込んで、BBSテレビまでついて行ってたんですって」


千早「幸い大事にはならなかったようですけれど」


千早「あ……私の話でしたね」


千早「……犬、ですかね」


千早「前にあずささんの家の犬の散歩に、一緒に付き合ったんです」


千早「そしたら、気づいたときには横浜に居ました」


千早「……あまり、深く考えてはダメね」


千早「今回もたくさんのお便りをいただきました。ありがとうございます」


千早「さて、それでは続いては今日のリクエスト曲です。リクエストを送ってくれたのは住所不定住職の螺髪さん……………住所不定、住職?」


千早「あっ、リクエスト曲はベートーヴェンのピアノソナタ第8番「悲愴」より第2楽章です。どうぞ……住職」




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『疲れた心に音楽を、あなたの心を癒したい…如月千早のラジオ幻想即興局』

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<シューマン『トロイメライ』>

千早「ち、ちーちゃんの、おなやみそうだんしつのこーなーです!」


千早「って何でこれが正式コーナー化されてるんですか!」


千早「え、まよららはもうこのコーナー終わってるから…ってそうじゃなくて!」


千早「……分かりました」


千早「というわけで!ここからはちーちゃんがみなさんのおなやみをどんどんかいけつしておこうとおもいます!」


千早「……泣きたい」


千早「それではさいしょのおたよりです。とちぎけんにおすまいのマギー3時さんです、ありがとうございます!」


千早「えーと……ぼくはさいきん、かいしゃでじょうしとけんかばかりしています、ぼくとしてはべつにけんかをしたくてしているわけではないのですが、なにかいいかいけつほうほうはないでしょうか?」


千早「んー……ケンカ、ダメ!」


千早「ぶちょーさんとなにがあったかよくわからないけれど、なかよくしないとだめ!」


千早「マギーさん、めっ、ですよ!」


千早「帰りたい……」


千早「というわけで!マギーさん、ちゃんとぶちょーさんとなかよくしましょう!」


千早「……つぎのおたよりです!!おおさかふにおすまいのたこやきマントマンさんからです!」


千早「ちーちゃんこんばんは!」

千早「こんばんは!」

千早「さいきんあめばかりふっていてせんたくものがそとにほせません!どうしたらいいですか!」


千早「こいんらんどりのーのかんそうきをつかいましょーっ!ふかふかですよ!」


千早「……以上、如月千早のお悩み相談室でした」


千早「ああ、リクエスト曲でしたね」


千早「鹿児島県にお住いの白波さんより、トップをねらえ!より「ガンバスター」「ノリコ」です、2曲続けてどうぞ」

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千早「はい、という訳で幻想即興局も終わりの時間が近づいてきました」

千早「……新コーナー、どうでしたか?ゲスト回だけだと思っていたんですけれど」

千早「……まあ、何はともあれ、まだまだ気温の変化も激しい季節です。体調管理には気を付けてくださいね」

千早「梅雨が明ければ、今度は夏」


千早「気分も開放的になるんでしょうか?」


千早「……あ、そろそろ時間ですね」


千早「それでは、ラジオ幻想即興局、今日はここまで。皆さんの心を癒やす事は出来たでしょうか?」


千早「それでは、また来週」


<EDテーマ番組オリジナル曲、如月千早『癒しの旋律』>


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「この番組は、いつも心に音楽を、サウンドテクニカの提供でお送りしました」

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