真「何?」

春香「こうさ?東京じゃない関東のロケって移動が割と長くなるじゃない?」

真「そだね」

春香「今日もさ、2時間くらいはかかるんじゃないかなって思ってるんだけど」

真「うん」

春香「車中を有意義に過ごしたいと思わない? どうせならさ」

真「いや、ボクは眠いから寝るけど?」

春香「はは、意味解んない、でさ?」

真「いやいや、意味解るでしょうよ、赤子の頃くらいから「眠い」とかマストな単語だよ」

春香「いや、それは良いから、ちょっとしたゲーム考えたんだよ」

真「ゲーム?」


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春香「簡単だから、ルール説明するよ?」

真「うん」

春香「まず、私が、っていうかじゃんけんに勝った方が良い? そうしよっか?」

真「全容の1%も解ってないのにルールの改定を提案されても……」

春香「まぁ、じゃあ、じゃんけんに勝った方にしよう、勝った方が、誰かを指さして「あっちょん!」って言うのね」

真「うん」

春香「したらその指された人が今度は別の人を指さして「ぶりけ!!」って言うの」

真「……で?」

春香「そしたら、その両脇の人が「ブラック!! ジャーーーーック!!」って言うの、おもしろそうでしょ?」

真「いや、全然」

春香「じゃあ行くよ? あっちょん!!」

真「……ぶりけ」


春香・真「ブラック!! ジャーーーーック!!」


春香「あwwwwやっちったwwやっちったww私じゃなかったwwwwやっちったwwww」

真「もう寝て良い?」

春香「待って待って!! もう1ゲームだけ!! お願い」

真「……ふぅ…………あっちょん」

春香「ぶりけ!!!!」


春香・真「………………」


真「言えよ!! 自分発なのに何でそんなにも理解に乏しいんだよ!!」

春香「あwwwwそうか、二人しか居ないもんねwwしくったwwやっちったww」


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春香「じゃあ、お菓子食べる?」

真「いや、寝るよ」

春香「何が良い? えっと~~ハッカ飴と~~オブラートに包んだゼリーみたいな奴とどっちが良い?」

真「町内会バスツアーで余ったお菓子じゃないんだからさ、なんなの? そのラインナップ」

春香「ティッシュにくるんで配るんだよね、こういうの、こまるよね」

真「いつのよ? それ」

春香「去年の~~……」

真「うん、もう、すでにこの時期で去年とか言い始める段階でその後の月日についてはいらないし、それもいらない」

春香「じゃあ……どうしよう、これ」

真「食せよ!! 己がで!! 己が責任で食せよ!!」

春香「……じゃあ、また、来年」

真「ねぇ? 春香」

春香「何!? あっちょんぶりけゲームやる!?」

真「やらない、あのさ、寝させてくれる?」

春香「はははは」

真「はははじゃないんだよ、面白い要素無いし、ボクは眠いし」


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春香「じゃあ、歌おうか」

真「おやすみー」

春香「解った!! じゃあ、子守唄歌ってあげるよ!!」

真「助かるよ」

春香「こう、静かなモノローグがあって、昔話と子守唄が一緒になったような良い歌があるんだよ」

真「……へぇ……それは…………楽しみ……むにゃ」スゥ


春香「悪魔の森の奥深く……一見何の変哲もない古い屋敷」


真「…………」スゥスゥ


春香「ただ、その一室からは、毎夜毎晩、少女の悲鳴にも似た叫び声が、聞こえるとか……聞こえないとか……」


真「…………zzz」


春香「お前も蝋人形にしてやろうか!!!!!!!!!!!!」


真「うるせぇよ!!!!お前を蝋人形にしてやりたいよ!!!!!!!!」

春香「起こしちゃった?」

真「起きるよ! カビゴンだって起きるよ!! 車も大きくブレたよ!!!」

春香「じゃあ、起きようか? 仕方ない」

真「仕方なくないよ? 春香の脳以外は仕方なくないよ?」


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春香「あ、真、聞いて聞いて」

真「も~~何ぃ?」

春香「違う、あの、大事件」

真「話題性があるやつ?」

春香「なう!! ジャストナウな話題!!」

真「……じゃあ聞くよ、なに?」


春香「トイレ行きたい」

真「」ガッ


春香「痛い!! 何で!? なにゆえの脛蹴り!?」

真「プロデューサーにパーキングに止まってって頼みなよ」

春香「トイレ行きたい時とかお腹痛い時ってさ、RPGの戦闘シーン流れない?」

真「ボクあんまりゲームとか詳しくないからさ」

春香「デーーレレーーレーーデレレレ、デーレレーーン♪デレデーーレーーデレレレレーーン♪デンデン♪」

真「いや、少なくとも、トイレ行きたい時にドルアーガの塔の始まるときの音は流れないわ」

春香「知ってるねぇー」

真「同じ会社だしね」

春香「私的にはFF7のジェノバ戦の音楽なんだよ」

真「ペレレレレレレレ♪ペレレレレレレレ♪ってやつ?」

春香「そう、デデデデデデデデ♪デデデデデデデデ♪ジャカジャカジャン♪ってやつ」

真「今流れてんの?」

春香「今は、まぁ、まだ、実はそんなにトイレ行きたくないから」

真「」ガッ

春香「痛っ!!」


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春香「解った、おとなしくしてるよ、ごめんね真」

真「春香も少し寝たら? 寝てればすぐ着くよ」

春香「そうだね、少し寝ようかな」


真「…………」

春香「…………」

真「…………」スゥ


ポーン♪2キロサキニパーキングガアリマス


春香「真!! パーキングだって!! 起きて起きて!! 寝てる場合じゃないよ!!」

真「寝てる場合だよバカ!!!! ボクはパーキングに何の用事も無いから起こさないでよ!!!!」

春香「だってパーキングだよ!? あれ、あれ買おう!! あの、長い麩菓子」

真「いらないよ!! 1億円とか書かれたでかい鱈シートもいらないからね!!?? 買ったことないでしょ!!」

春香「楽しみだな!! パーキング!! 夢が膨らむね!!」

真「パーキングの後はおとなしくしててくれる?」

春香「するする!! 絶対するから!!!! ね!? 楽しもう!! エンジョイパーキング!!」

真「はぁ……」


春香「あ……ここ、トイレしかない」

真「…………行ってきなよ」


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真「じゃあ、ここから先は黙っててくれるのね?」

春香「うん、でもさ、口ずさむくらいは歌ってても良い?」

真「まぁ、うるさくないなら良いよ、それじゃあ、おやすみ」

春香「おやすみ~」

真「…………」


春香「ブービーブービーブビマジックッ♪」

春香「おひさまとおつきさま~♪」


真「違うよ! GOLDEN SUN & SILVER MOONだよ!!」


春香「ここ、どうしても間違えるんだよね」

真「鈴木紗理奈さんとポケモンに謝れよ!! ツッコまざるを得ない歌を歌うのも禁止!!」

春香「寝てればいいのに」

真「ッッッッ!!」ガッ!!!!

春香「あ痛っ!!!! 解った、ごめんて、静かにする」


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真「もう、いいよ……なんだか目が冴えてきちゃったから」

春香「あ? そう?」

真「じゃあ、どうする? あと着くまで1時間ちょっとあるから、ハモりの練習でもする?」

春香「ん~~」

真「じゃあ、この前春香が聞いてきたダンスの振り付けの確認する? 言葉だから解りにくいかもだけど」

春香「って言うより」

真「世間話とかの方が良い? そういえばこの前響がさ~~」


春香「ちょっと、眠いから、寝るね?」


真「……は?」

春香「おやすみ、真」

真「……」

春香「…………zzz」


真「起きろクォルァアアアアア!!!! ふざけんなこのバカリボン!!!!!!」

春香「……ぐぅ」

真「寝入ってんじゃねぇええええええええ!!!!!!!!」


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