春香「いや~~~~~さいっこうだったね紅白」

千早「うん……観客も私達のステージ喜んでくれたのかしら……」

春香「喜んでくれたんじゃないかな。千早ちゃんもみんなの笑顔みたでしょ?」

千早「えぇ、……うん、そうね。……私、ステージから見える景色がほんとうに大好き…」

春香「熱いサインライト、綺麗なサイリウム、観客達の笑顔………どれも綺麗…っていうのかな」

千早「どれも歌を歌うことだけが生き甲斐だった私にもっと素晴らしいモノを与えてくれたわ」

春香「……私もおんなじかな」

千早「春香知ってる?私のステージは目の前に青いサインライトが広がってまるで海のよう……」

春香「うん知ってる……思わず飛び込みたくなるよね……」

千早「それはないわね。下手したらサイリウムが目にささって失明になるかもしれないし」

春香「あ……、なんかごめん」

千早「春香の赤いサイリウムも私は好きよ?一面に広がる赤……」

春香「ステージから赤色が広がってるのを見ると体の奥から何か熱いものとやる気がドパ~ッ!!!って出てくるんだよ!」

千早「ふふっ、春香らしい…。一面に広がる赤……タイトルをつけるなら『明暦の大火』ってとこかしら」

春香「うん、千早ちゃんってたまに私の考える斜め上の発言をするね」

千早「っと……そうこうしてる間に着いちゃったかしら」

春香「あ、そうかも。にしても……ほんとうに来ちゃったね」

千早「山にね」

春香「いやね?私も思いもしなかったよ。まさかの紅白出演の後、山にくるとは」

千早「紅白出演者が『これからハワイで~す』っていってる中で」

春香「山で初日の出で~す、だもんね」

千早「ごめんね春香、無理に付き合わせちゃったかしら……」

春香「うんうん?どっちかというと私は千早ちゃんち一緒に初日の出拝めるの嬉しいもん、こうやって」(ン~…パンパン!!

千早「ありがとう……私どうしても初日の出とやらを見たくて…」

春香「いいのいいの。にしても……曇ってるね」

千早「ね」

春香「私ね、太陽がどれくらい遠くに見えるのか分からないけれどこれだけ曇ってて見えるものなのかな」

千早「………晴れない雲はないもの」

春香「あとね?さっきから言うべきか迷ってたんだけどね?千早ちゃんの顔すら見えないの」

千早「霧でね」

春香「…………これ見えるのかなぁ」

千早「春香?めったなことを口にしてはいけないわ。今はただ唱えなさい。霧よ雲よ晴れろ……と」

春香「霧よ雲よ晴れろ……霧よ雲よ晴れろ……」

ラジオ「あっ!!みなさん見えるでしょうか!!初日の出です!!今!初日の出ちゃんのてっぺんが地平線の向こうから見えてきました!!」

春香「…………」

千早「…………」

春香「あの、ちはやちゃ」

千早「ふぅ~……なるほど、そうきたか」

春香「えっ」

千早「これは高度な情報戦ね。騙されてはいけないわ春香。だって私の目には霧しか見えないもの」

ラジオ「うわ!うわわわわわわ!!!!めっちゃ綺麗!!めっちゃ綺麗!!ちょっとこれはちょっとうわわわわわ!!!!(パシャ!パシャ!」

千早「オダマリ!!」ブチッ!

春香「千早ちゃん……」

千早「………あ、そうだわ春香。ここはアレに頼りましょう」

春香「アレ?」

千早「Siriに頼りましょう。Siriに初日の出は何時からか聞くの」

春香「Siriってそんな機能ついてたっけ…」

千早「Siriはなんでも知ってるのよ?何故ならSiriの「シリ」は「物知り」の「シリ」なんだから」

春香「と、とりあえず聞いてみるね?Siriさん初日の出は何時からですか?」

Siri『初日の出は先ほどはじまりました。今が見ごろです。是非ボクととみませんか?』

千早「…………」

春香「…………」

千早「う~ん、そのSiriさん大丈夫?ちょっと貸して春香」

春香「あ、はい」

千早「如月千早という人物」

Siri「如月千早。765プロ所属のアイドル。青く長い髪が特徴的で歌を得意とする。スリーサイズは上から72・・・」

千早「なるほど。悔しいほど物知りなのね、このSiriさん」

春香「やっぱり初日の出はもう始まって……」

千早「私は諦めないわ。必ず初日の出の輝きの向こう側に行ってやるのよ」

春香「そ、そうだね!霧よ雲よ晴れろ……霧よ雲よ晴れろ……」

千早「SiriさんSiriさん。初日の出を見る方法。初日の出を見る方法よ」

Siri「………(画面切り替え)」「みなさん!!初日の出がもう半分以上見えてきました!!みなさん!!寝ているみなさん!!これは見ないと損ですよ!!ほらこんなに綺麗!!(パシャ!パシャ!」


千早「うわ、綺麗……、ってSiriさん違うそうじゃない!!」

春香「リボンの神様どうか、どうか~……」

千早「……………あ、なんか見える……初日の出かしら……もう少し前に…前に…」

春香「ち、千早ちゃん!?だ、だめだよそれ以上進んだら危ないよ!!」ガシッ

千早「離して春香!!私は……私は初日の出が見たいだけなのよぉ……」

春香「千早ちゃん…」

千早「Siriさん……初日の出の輝きの向こうを見せてよぉ……」

Siri「………では私のお気に入りの初日の出の画像をスクリーンショーしますね」

千早「…………Siri嫌い」ガクッ…

春香「ち、千早ちゃーーーーーーん!!!!」



_______

_____________

_______________


春香「っていうことがあって」

小鳥「なるほどそれで……」

千早(ダラー…

春香「大変だったんですよぉ…。帰りなんて私がおぶってきたんですから…」

ガチャッ

P「お~うみんな!あけましておめでとう」

小鳥「あ、プロデューサーさん。あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いしますね」

春香「あけましておめでとうございますプロデューサーさん!」

千早「………っす」

P「ん?千早どうした元気ないな。まぁ紅白であれだけ叫べば……」

春香「あのですねプロデューサーさん。実はかくかくしかじかで………」

P「……………よし、君たちに任せた」

春香「そんなぁ~」


ドタドタッ ガチャッ

伊織「あんた達!新年早々この伊織様が直々に新年の挨拶にきてあげたわよ!」

P「よし伊織、千早を頼む」

伊織「な、なによいきなり。千早がどうしたってのよ」

千早(グデー…

伊織「……一言で表すと溶解って感じね。なにがあったのよ」

春香「実はかくかくしかじかで」

伊織「……そんなこと。はぁ~、ほんとうにあいつはひとつの事に一直線で不器用なんだから…。……ほら千早、なにしょげてんのよ」

千早「………っす」

伊織「えっ?なに?」

春香「あ、これはね伊織ちゃん。あけましておめでとうございま……」

千早「………っす」

春香「ね?」

伊織「いや、ね?って言われても」

春香「結構応用がきくんだよ。いやぁ~親分やっぱぱねぇ」

千早「………っす」

春香「どう?」

伊織「あんた達実は楽しんでない?」

千早(ムスッ…

伊織「………。え~と千早?初日の出ってのは一回見逃したら見れないって訳じゃないのよ?来年また見ればいいじゃない」

千早「…………」

伊織「そ、それになんで私も誘ってくれなかったのよ。来年は必ず私もついていくからね。その時はちゃんと事前に準備していきましょ?」

千早「…………」

伊織「あ、あとあなた達のデエァスメィトゥァル……まぁまぁよかったわ」

P「水瀬財閥で皆セックスオウイェ」

伊織「うっさい!………ねぇ千早。そろそろ機嫌直して…」

千早「…………」

伊織「うぅ……。よ、よし……ほ、ほら千早! ペラッ 初日の出!」(ペカーーーー

小鳥「あ、あれは!!」

春香「伊織のおでこが輝いて!」

千早「…………(チラッ」

P「食いついた!ヒット!」

千早「………ふふっそうね。名づけるなら『初日のデコ』ってとこかしら」

伊織「………。あんたは突っ走りすぎなのよまったく……」

千早「ありがとう水瀬さん。心配かけちゃったわね。春香にも」

春香「ううん。気にしてないよ」

小鳥「これにて一件落着?」

千早「あ、そうだわ。せっかくだから水瀬さんにひとつお願いがあるのだけれど」

水瀬「……?」





___________________




千早「じゃあプロデューサー、お願いします」

P「あ゛~あ゛~、ヴン。ヨォ~♪」 ポンポンポンポン♪

伊織(なんで私がこんなこと///)

小鳥「みなさん今年もこの時間がやってまいりました。初日の出です。あ、ほら机の向こうから見えてきました」

伊織(すこーしずつすこーしずつ)ペッ…ペッ…

春香「千早ちゃんあれが?」

千早「えぇ…きれいな初日の出ね……」

伊織(ゆっくり立ち上がるってのもキツいものね…)ペッ…ペカッ…

小鳥「見えますでしょうかこの後光が。まるで2015年の到来を祝福しているようです」

伊織(好き勝手言うんじゃないわよ!)

P(ベンベンベンベン♪


千早「改めて実感したわ。私は春香、伊織、いろいろな人に支えられてるんだなって。今年もよろしくね二人とも」

春香「うん!こちらこそ!」

伊織「千早……。ふ、ふん!……わ、私こそ」

ペカッ…ペカッ…

伊織「私こそよろしくおねがいしまーーーーーーーーーーす!!!!!」





     伊織(ペカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!)






                 ~fin~