響「ごめん、聞き間違いかな。もう一度言ってくれる?」

やよい「響さんが落としたのは金のごーやかなーって」パチッ

響「うん、やよい、そこに置くと角取られちゃうかなーって」パチッ



やよい「はわっ!響さん強いですよぉ・・」パチッ

響「フフン、自分はオセロでも完璧さー」パチッ

やよい「あっ!でもでも、ここに置いちゃえばいっぱい取れちゃいますよー」パチン

響「あれ?ちょっと待って、ひーふー・・これもしかして自分の負けかー!?」

やよい「うっうー!勝っちゃいましたぁ!」ピョンピョン

響「ぐ、ぐぬぬ。くーやーしーいーぞー」バンバン

やよい「えっへへー、やっぱり自分は完璧かなーって」

響「あー!そんなこと言うやよいはこうしてやるー」ダキッ

やよい「ひゃふ!響さんくすぐったいですよぉ」


キャッキャッ

千早「見て春香、天使と天使が戯れているわ」タラー

春香「千早ちゃん鼻血出てるよ」


響「ところでやよいー?さっきのどういう意味?」

やよい「えっと、昨日の晩いつものようにー」



やよい「もう遅いからみんな寝るよー!」

やよい「え?寝る前に絵本を読んで欲しい?1冊だけだよー?」

やよい「んーっと、金のオノ・・?オノはちょっと・・」

やよい「そうだ!」ティン

やよい「むかしむかし、ヒビキ=ガナハというごーや農園で働く」



響「ちょっと待って」

やよい「う・・?」クビカシゲ

響「ああもう可愛い!いや、そうじゃない、なんで自分が出てくるんだよ!」

やよい「えーっと、リアリティが出ていいかなーって!」

響「ええー、やよいの口からリアリティって単語が出てくるとは・・」

やよい「この前の眠り姫も好評でした!」

響「あー・・そうね。確かに知り合いに例えると分かりやすくていいかもね」

やよい「346プロの双葉杏ちゃんが役にピッタリでしたー」

響「なんでだよ!うちにもっとピッタリなのがいるだろ!」

やよい「でもでも、美希さんはアリとキリギリスのキリギリス役で出てしまったのでー」

響「ひどいな!確かにリアリティはあるけど!」


やよい「響さんはよく主役として出るんですよー!」

響「え、そうなのか?ま、まぁ最初は驚いたけど主役ってことは基本ハッピーエンドで終わるし悪くはないかな・・」

やよい「昔話の主人公ってしょーじきもので真面目ですしー」

響「うんうん、やよいはよく分かってるじゃないか」トクイゲ

やよい「よく騙されるのとおだてられるとちょーしに乗っちゃうのもピッタリかなーって」

響「あれー?やよい実は自分のこと嫌いなのかなーって」

やよい「う?響さんのことはすきですよー?」ニコー

響「くそう可愛い!」

響「まーいいけどさぁ・・それで?なんで木こりがゴーヤ農家になってるんだ?」

やよい「えへへー、この前遊びに来てくれた時、もやしとごーや祭りをやったのが弟達に好評だったのでー」

響「ちょっと安直すぎるような・・」

やよい「浩三なんかテレビに響さんが映るとごぉや!ごぉや!って」

響「おかしいなー?高槻家では“我那覇響=ゴーヤ”になってるぞー?」

やよい「それで、お話の続きなんですがー・・」

響「無視かー、ここに来て無視かー、我那覇さん悲しいなー」

やよい「もー!お話は静かに聞かなきゃめっ!ですよ!」

響「アッハイ」


――昔々、ヒビキ=ガナハというごーや農園で働く女の子がいました。

ヒビキ「ふー、やれやれ。今日もあっついなー!」

ヒビキ「でも、今日取れたゴーヤもとっても出来が良いしたくさん売れるといいな!」

ヒビキはアイドルを目指すためにごーやを売りながら生活していました。

ヒビキ「ふうふう、何時もはいぬ美が手伝ってくれるけど、この暑さでダウンしちゃったから大変だー」ゴトゴト

ヒートアイランド現象によりその年は各地で最高気温を競い合うほどの暑さでした。

ヒビキ「うう・・ちょっと休憩しよう・・ん?」

ヒビキ「おお?こんなところに綺麗な泉があるなんて知らなかったぞ!」

荷車を泉の横に置くとヒビキは汗で濡れた肌を露わにし、その火照った身体を――


響「やよい」

やよい「はい」

響「パーテーションの裏にいる鳥をお仕置きしてくるから」スタスタ

やよい「ファイトです!」


ピヨオオオオオ




響「さて」

やよい「はい」

貴音「話の続きをば」

響「・・一応ツッコんで欲しい?貴音」

貴音「はて、ツッコむのは普段わたくs」

響「わーわーわー!何いきなりぶっ込んで来てんだこのヤーネフェルトォ!」

貴音「響!その言葉は反則です故!」

やよい「ふたりともうるさいかなーって」

響&貴音「アッハイ」

伊織「アンタ達、漫才でもやってんの・・?」


やよい「伊織ちゃん!こんにちはー!」

伊織「ご機嫌ようやよい、今日の予定はレッスンだったかしら可愛いわね」

やよい「うっうー!響さんとのダンスレッスンでしたー!」

伊織「そう、しっかりアフターケアはしないとダメよ頑張る姿も可愛い」

響「自分伊織のブレない感じ好きだぞ」

貴音「なんと!でも一番は私ですよね響」

響「そうね、貴音もブレないよね後なんでナチュラルに横に座って来てるのかなちかいちかい」

貴音「だんすれっすん後と聞きましたので汗の残り香を頂戴したく」グググ

響「待って力強い強いクンカクンカすなー!」

やよい「わー!私も混ざりまーす!」ピョン

伊織「ちょっと響!何羨ましいことされてんのよ!飛びつくやよい可愛い!」ダッ

響「ギャー!」


千早「はっ、春香!春香っ!!」

春香「うん、そんな目の前に高級ジャーキー置かれた犬みたいな表情せずに混ざったらいいんじゃないかな」


響「はぁ・・無駄に疲れた1日だった」

やよい「そうですねー、だけどー」

やよい「今日は、ほんとーにほんとーに楽しかったです!」

響「やよいがそう言うなら・・ねぇ」

やよい「う?」

響「ゴホン、改めて。誕生日おめでとう、やよい」

やよい「うっうー!ありがとうございまーす!」ガルーン

やよい「事務所でパーティーも開いてもらって、私とーっても幸せです!」

響「まさか伊織がコックまで呼んで来るとは思わなかったなー」ケラケラ

やよい「ものすごい量が並んでましたねー!」

響「最終的には貴音が全部食べちゃって伊織にローキックもらってたけどな」

やよい「皆さんからプレゼントもいっぱいもらっちゃいましたー!」

響「あー・・そのことなんだけどさ、やよい」

響「良かったのか?その、自分からのプレゼントが」




――二人っきりの時は自分がやよいの“お姉ちゃん”になる事




響「なんかでさ・・やよい?」

やよい「うー・・うー!」ポスッ

響「うおっ!やよい?」

やよい「・・響さんは、こんな妹ができたら迷惑ですかー?」

響「んーそうかもなー」ポリポリ

やよい「はうっ!」

響「こーんなに健気で元気いっぱいでしっかりものだけど!」

やよい「・・?」

響「実はとっても甘えん坊さんの妹ができたら、自分思いっきり可愛がっちゃうから大変かなー!」

やよい「ひ、響きさ」

響「あれー?やよい?」

響「お姉ちゃんのことをさん付けはおかしいだろー?」

やよい「ふぇっ・・あうう、じゃ、じゃあ響お姉ちゃん・・?んー・・」

やよい「あのあの!沖縄ではお姉ちゃんってどう呼ぶんですか!」

響「んえ?うちなーぐちだとお姉ちゃんは“ねぇねぇ“かな?」

やよい「ねぇねぇ・・よ、よーし!」





――響ねぇねぇ!だーいすき!!





やよい「う、うっうー・・いつもと違うと恥ずかしいかなーって。あれ?」

響「まって、wait、どーどー、ひっひっふー」

響「・・ものすごい破壊力だったぞ、これが千早だったらひとたまりも」ブツブツ

やよい「むー!響ねぇねぇ!」

響「わっ!な、なに?」

やよい「い、・・今は私だけを見て欲しいかなー・・・って!」カァー

響「・・・それは反則かなーって」バタン

やよい「ひ、響ねぇねぇ!?はわわ!だ、誰かー!」

響「・・いやー、昨日は大変だったなぁ」

響「でもまぁ、あんなやよいも悪くは無いぞ」ニヨニヨ

伊織「朝っぱらからだらしない顔してるわねアンタ」

響「お、伊織ー!はいさーい!」

伊織「まったく、しっかりしなさいよね。ひ・・響ねぇねぇ」

響「・・・え?」

伊織「な、何よ別にアンタの妹に私もなればやよいと姉妹を名乗れるなんて思ってないんだからね!」

響「うぎゃー!伊織が壊れたぞー!」

伊織「キー!この伊織ちゃんが妹になってやるって言ってんのよ感謝しなさーい!」

千早「がなh・・ゴホン、響、朝から騒々しいわよ?」

貴音「そうですよ響、四条の人間たる者、いかなる時も上品に過ごさなければなりません」

響「お前らもかぁー!もーやだぁ、この事務所ぉおおお!」







やよい「・・・響ねぇねぇ。えへっ♪」



おまけ
――その後の高槻家

響「はいさーい!」

かすみ「響さん!いらっしゃいです!」

長助「おー!ごぉ、、響姉ちゃん!」

響「あれ?今ゴーヤって、ねぇゴーヤって言いかけなかった?長助?」

長助「お、俺やよい姉ちゃんに伝えてくるね!」ダッ

響「逃げたな・・」

かすみ「あはは、ごめんなさい響さん」

浩太郎「きらりんタックルー!」

響「グッ!?」

浩太郎「今だ浩司!」

浩司「ごぉやパーンチ!」

かすみ「こ、浩太郎!浩司!何やってんのよ!ひ、響さん大丈夫ですか?」

響「ふ、ふっふっふ・・」

響「この我那覇さんに戦いを挑むなんて100年早いぞー!お返しだウミンチュバスター!」

浩太郎&浩司「うわー!にげろー!」

かすみ「あ、あはは」

響「あ、そうだ浩太郎、浩司」

浩太郎「んー?」
浩司「うー?」

響「前にやよいから聞いたんだけどさ、寝る前に本読んでもらってるんだろ?」

浩太郎「はっ、俺ぐらいの年でそんなわけないだろ!」
浩司「そうだよー」

かすみ「何言ってんの、毎晩楽しみにしてるじゃない」ガラッ
浩三「あー!」

響「おー!浩三!相変わらずちっこいなー!」ナデナデ

浩太郎「バッ!ちげ!」

かすみ「はいはい、わざわざ学校で借りてきるのあんたでしょ」

浩太郎「な、何でそれを!」

浩三「ごー!やー!」

響「・・・ん?」


浩司「やよいお姉ちゃんのお話がどうかしたのー?」

響「えーっと、登場人物に765プロのみんなが出てくるんだろー?」

浩司「そうだよー!響ねーちゃん池にごぉや落っことした!」

かすみ「お姉ちゃんの配役結構面白いですから。それがどうかしたんですか?」

響「あー、金のオノ・・じゃなくて金のゴーヤのときはやよいが女神様役だったんだろ?普段やよいはどんな役やってるのかな、と」

浩司「んーその前はー、シンデレラの魔法使い役だった!」

響「ふむ」

浩太郎「その前が浦島太郎の乙姫様だったな!そういえば主役にはならないよなー?」

響「へぇ」

長助「ばっかお前、やよい姉ちゃんは基本そういうおいしいとこ持ってくの好きだからだろ」スタスタ

響「ほぅ?」

かすみ「ち、長助!お姉ちゃんに聞かれたら・・」

長助「あん?大丈夫だよ、今台所でもやしパーティーの準備してるし」

「うっうー!」

一同「・・・」

やよい「ちょっと材料が足らなくなっちゃったからお使い頼もうかなーって!」

長助&浩太郎「や、やよい姉ちゃん!?」

かすみ「お、お姉ちゃん!私行くよ!」

やよい「んーんー」フルフル

やよい「でもでも、長助と浩太郎が今晩いらないみたいだから大丈夫かなーって」

長助&浩太郎「そんなぁ!?」

響「・・・・」


――やよいを怒らせてはいけないと決めた、我那覇響16歳の春


おわり