1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/17(月) 14:21:48.53 ID:Jp5DjVpkO
~会議室~

小鳥「ね!」

真「ね!って言われても……」

雪歩「ワケが分からないです……」

伊織「しかもなんでこの3人なのよ」

小鳥「事務所で暇そうにしてたから!」

伊織「余計なお世話よ!」

真「小鳥さんだって仕事用のPCで艦これしてたじゃないですか!」

雪歩「雲龍…って何度も呟いてました……」

小鳥「わ、私はいいの!そういうアレだから!」

伊織「どれよ!」

2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/17(月) 14:31:58.43 ID:Jp5DjVpkO
小鳥「3人ともお年頃の女の子だからね、そろそろそういうレッスンも必要と思うの」

雪歩「何事もなく話を進めたね……」

真「さすが、打たれ強い……」

小鳥「今日は3つのテーマを用意しました」

伊織「3つもあるのね……」

小鳥「まずはレッスン1!『あの人とアドレスを交換したい!』」

真「ハードル低っ!」

伊織「だって小鳥よ……?」

小鳥「甘いわ真ちゃん。このハードルを越えることができずに、どれだけの乙女が涙を飲んだことか……」ウルッ

雪歩「涙ぐんでるね……」

真「もう帰りたい……」

3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/17(月) 14:39:41.90 ID:Jp5DjVpkO
小鳥「タイミングがね、難しいのよ」

伊織「具体的に頼むわ」

小鳥「最初に聞けたらいいんだけどね、そこを逃すとなかなか『教えて』って言えないの」

真「体験談?」

小鳥「あったわ。いろいろ」

雪歩「遠い目をしてるね……」

真「過去に思いを馳せてるんだよ……」

伊織「思いを馳せるような過去なんてあったのかしら……?」

小鳥「若かった……」ウンウン…

真「美人なのになぁ……」

雪歩「不敏ですぅ……」

4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/17(月) 14:47:49.96 ID:Jp5DjVpkO
小鳥「分かるわね、雪歩ちゃん?」

雪歩「わ、私は別に……」

小鳥「萩原雪歩17歳」

雪歩「え……?」

小鳥「男の人が大好きです」

雪歩「なっ!?」

小鳥「大好きです」

雪歩「か、帰ります!もう帰りますぅ!」ガタッ

真「ゆ、雪歩!?」

雪歩「む、無理やり歌わされて…ファンの人からも叩かれて…私…私……」ウルウル…

真(あ、可愛い……)

伊織(可愛いわね……)

小鳥「可愛い……」

伊織「アンタが泣かしたんでしょうが!」

5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/17(月) 14:56:28.74 ID:Jp5DjVpkO
小鳥「ごめんね雪歩ちゃん。お姉さんのちょっとしたイタズラなの」

真「ゆ、雪歩!とりあえず座ろ!ねっ?」

伊織「諦めて拝聴しなさい」

雪歩「う…うん……」グスッ

小鳥「 私も雪歩ちゃんみたいだった。外見も内面も」

真「また遠い目を……」

伊織「つーか、調子乗りすぎだわ」

小鳥「若かった……」

伊織「それ言っとけば許されるみたいな感じ、止めなさいよね……」

7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/17(月) 20:22:07.70 ID:Jp5DjVpkO
小鳥「でもね、やっぱり女の子の方からはなかなか聞けないと思うの」

真「はぁ……」

小鳥「そうなると、どうやって相手から言わせるか、という話になるんだけど……」

雪歩「だけど……?」

小鳥「誰かアドバイス下さい」

伊織「アンタが講師でしょうが!」

小鳥「次回までの宿題ね、これ」

真「次回があるんですか……」

8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/17(月) 20:26:31.40 ID:Jp5DjVpkO
小鳥「レッスン2!」

雪歩「何も解決してないのに1が終わったね……」

伊織「考えるだけムダよ」

小鳥「キ、キキ、キッスに至るまで!」

真「いっきにハードル上がった!」

伊織「声震えすぎよ……」

小鳥「チュ、チューをね、チューをするというね、あの、ね!」

雪歩「ちゃんと整理してから話してほしいですぅ……」

9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/17(月) 20:37:30.85 ID:Jp5DjVpkO
小鳥「伊織ちゃん!」

伊織「な、何よ?」

小鳥「してるんでしょう?キッスの練習」

伊織「は、はぁ!?バカじゃないの!?!?」

小鳥「ウサちゃん相手に、チュって。チュって。」

伊織「ししししてないから!な、なんで私がそんなこと!ないから!」

真「へぇー」

雪歩「してるんだぁ……」

伊織「してないっ!」

小鳥「ウサちゃんを抱っこしながら『いつもごめんね。今日もお仕事頑張ってね』って。そしてチュって」

真「へぇー。へぇー」

雪歩「誰に見立ててるのかなぁ?」

伊織「演技!演技の練習!演技レッスン!」

小鳥「演技の練習でアヒルの練習?」

伊織「し、知らないわよ!熱い!顔が!バカァ!」

真(可愛い……)

雪歩(可愛いなぁ……)

小鳥「ごちそうさまです」

真「目的変わってませんか」

10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/17(月) 20:43:17.45 ID:Jp5DjVpkO
小鳥「伊織ちゃんが将来有望な話は置いといて」

伊織「だ、誰よ…だれがチクったのよ……」ブツブツ

真「ダメージ受けたまま置いとかれたね」

雪歩「話を振っておいて放置するパターンだね……」

小鳥「私も有望だったのよ。かつては」

真「遠い目をしてる間に帰っちゃダメなのかな?」ヒソヒソ

雪歩「本気で泣いちゃいそうだからガマンしようよ……」ヒソヒソ

小鳥「アンジェリークが悪いのよ」

真「意味分かんないです」

雪歩「ですぅ……」

11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/17(月) 20:52:20.27 ID:Jp5DjVpkO
小鳥「真ちゃん!」

真「は、はい!」

小鳥「どんな場所でしたいですか?」

真「えっ?い、いやぁ、考えたことも……」

雪歩「私も気になる」

真「寝返った!?」

小鳥「夜景の見える場所、お相手の部屋、クルマの中、茂み…いろいろあるでしょう?」

伊織「ごめん、最後がまったく分からないわ」

雪歩「あ、伊織ちゃん復活」

真「え、えっと…その中だったら、相手の部屋…かなぁ?」

小鳥「無いわよ!逃げ場所が!!!その先の!!!!!」

真「なんの話ですか……」

雪歩「そっか…真ちゃんの逃げ場所無くしちゃえばいいんだ…そっかぁ……」ブツブツ…

伊織「アンタもなんの話してんのよ……」

13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/17(月) 21:08:30.85 ID:Jp5DjVpkO
小鳥「考えたことありますか?キッスもしないまま年を取る人生を」

雪歩「いきなり重くなったね……」

真「美人なのに、どこで道を間違えたんだろう……」

小鳥「ガバッて!いきなり!前触れなく!…ね?」

伊織(そういうのイヤじゃないわ、なんて言えない……)モジモジ

真(そういうの嫌いじゃないんだね、伊織……)

雪歩(意外と強引なの好きそうだからなぁ、伊織ちゃん……)

小鳥「してもらいなさい、ウサちゃんに」

伊織「もうその話は終ったでしょ!!!」

14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/17(月) 21:16:46.89 ID:Jp5DjVpkO
小鳥「素敵なキッスができるといいですね、みんなも」

真「みんな"も"って……」

伊織「自分はしたことあるみたいに言うんじゃないわよ……」

小鳥「レッスン3!」

雪歩「また何も解決しないまま……」

小鳥「幸せになりたい!」

伊織「ただの願望でしょうが!」

小鳥「幸せですか、みんなは……?」

真「だから重いですって…」

15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/17(月) 21:30:02.87 ID:Jp5DjVpkO
小鳥「真ちゃん!」

真「こ、こんどは何ですか?」

小鳥「遊園地、行きましたね?」

真「え?えっ?」

小鳥「ゲームセンターからの遊園地」

真「あ、あれは!えっと…その…あれは……」

小鳥「こっそり写メ撮りましたね?横顔の。それを眺めてるだけで幸せな感じですか?」

真「し、知りません!ホントだから!二人とも信じて!偶然指が当たってパシャってなっただけだから!消すのもアレだしそのままにしてあるだけだから!ねっ!分かるでしょ!待ち受けにしてるとかそんなじゃないから!ただのデータだから!」

雪歩(すっごい言い訳してる…可愛い……)

伊織(待ち受けにしてるのね…可愛いわねぇ……)

小鳥「いまの真ちゃんを撮りたい……」

雪歩「それには同意しますぅ……」

16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/17(月) 21:41:49.38 ID:Jp5DjVpkO
小鳥「こっいっを 夢ー見ーるー お姫さまはっ!」

雪歩「魔法をかけて、だね……」

伊織「律子に怒られなさい……」

小鳥「みんなもね、今日の講座で学んだことを忘れずにね、幸せになってほしいなって思います」

真「何一つ学んでません……」

小鳥「あっ、忘れてた!レッスン4、外堀を埋める方法を」

社長「そろそろ仕事に戻りたまえ」

小鳥「はい……」

お し ま い

17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/17(月) 21:42:17.63 ID:Jp5DjVpkO
終わりです!
読んでくれた人、ありがとうございました!
さようなら!

元スレ:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1439788908/

コメント

コメント一覧

    • 1. 書き手にかわりましてプロデューサーがお送りします
    • 2015/08/18 23:26
    • ID:o.F52Kt00
    • 何これ、天使しかいない (断言)
コメントフォーム
評価する
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット