伊織「ぷちどるのうた?」の続編みたいなものです




やよい「伊織ちゃーん、今度のロケなんだけどさ」

伊織「うえ…」

ゆきぽ「ぽえ」

やよい「2時間後に出発だから準備してね」うっうー!

伊織「2時間後!? 無理よ無理!」デチョーン

やよい「これから何かあるの?」

伊織「あ、あの、えっと…」

伊織(まずいわ。やよいとのロケだとロクな目に合わないし、でもさっき早朝の仕事終わったばっかで今日はあとオフだし、事務所でゆきぽと優雅なティータイム、緑茶だけどを楽しんであとは帰ろうって思ってただけで本当に用事ないし。ああ、ぐちゃぐちゃで私が今何考えてるかわからないわ。落ち着け、落ち着くのよわたし、何か策はあるはずよ)

やよい「伊織ちゃーん?」

伊織「えっと、その、私は、これから、用事が」

春香「そうだよ。ちょっと伊織借りるよ、やよい」天海春香です!

伊織「そうなのよ、春香と…え?」

やよい「そーなんですか。わかりましたー! 貴音さん誘ってきます!」

春香「さ、伊織、それとゆきぽも、会議室へGO!」

伊織「え、ちょっと」ガチャ バタン




小鳥「いらっしゃい。あら、また伊織ちゃんなのね」

春香「ゆきぽもいますよ!」

ゆきぽ「ぽえ」

伊織「何が何だかわからないけど、とりあえず助かったわ。ありが……」

春香「どうしたの?」

伊織「その機材、見たことあるわ。もしかして、また?」

春香「その通り! ぷちどるのうたを聞いてもらいます!」

伊織「帰っていいかしら?」

春香「残念だなあ。じゃあ、伊織がヒマになったってやよいに言ってくるよ」

伊織「すいませんすごく楽しみにしているので20曲でも30曲でも聞かせてくださいよろしくお願いします」

春香「だ、そうですよ。小鳥さん」

小鳥「そんなに楽しみにしてくれて、私もこれの制作の合間に仕事をしたかいがあったわ」

伊織「いや、そこは逆でしょ」



伊織「で、今回も同じような感じなの?」 

春香「そうです! ぷちどるの鳴き声をつなげて歌を作りました! 天海春香選曲、小鳥さんが録音、編集、その他もろもろです!」

小鳥「相変わらず春香ちゃんの選曲はセンスあるわ」

伊織「いや、何言ってんのよ。前回は酷かったじゃない」

春香「今回は大丈夫だから。あ、もし嫌だったらこの部屋から出て貰っても」

伊織「そんなこと言ってないわよ!いやー、本当に楽しみだわー、たくさん聞きたいわー(棒)」

春香「じゃあ、早速行きましょう!お願いします!」

小鳥「ポチっとな」



~♪ぞうさん~

ちびき「ぞ」
ちっち「ぉ」
ちびき「さ」
たかに「ん」
ちびき「ぞ」
ちっち「ぉ」
ちびき「さ」
たかに「ん」
ちっち「ぉー」
ちびき「は」
あふぅ「な」
ちびき「が」
あふぅ「な」
ちびき「が」
ちびき「い」
あふぅ「の」
こまみ「ね」

こあみ「と」
ちっち「ぉー」
たかに「ょ」
こあみ「か」
あふぅ「あ」
ちびき「さ」
たかに「ん」
い お「も」
あふぅ「な」
みうら「あ」
ちびき「が」
ちびき「い」
あふぅ「の」
たかに「ょー」



伊織「…あら?」

春香「どうしたの?」

伊織「わりと良いじゃない、これ。前のクオリティが嘘みたいね」

春香「やった! やりましたよ! 小鳥さん!」

小鳥「ええ、伊織ちゃんが褒めてくれるなんて、感無量だわ」

伊織「大げさね… でも、童謡に目をつけるなんて、やるじゃないの」

春香「そーでしょそーでしょ。もっと褒めて褒めて」

伊織「はいはい、すごいすごい」

春香「やよい呼んでこようかな」

伊織「春香さんは私ごときが思いつかない発想の持ち主ですね天才とはこういう人のことを言うんですね尊敬します」

春香「いやぁ、それほどでも」

小鳥「本当に嬉しいわね。たかにゃちゃんだけ録り直したかいがあったわ」

伊織「あれ? 『しじょっ』で縛ってたんじゃなかったかしら?」

小鳥「今回は『しじょーん』もいれたのよ。それで『ん』を加えることに成功したわ」

伊織「そ、そうなの…」

小鳥「あと『ょ』は大変だったわ。『じょ』から取り出すのにどれだけ苦労したか…かかってきた電話10本はスルーしたわ」

伊織「何サボってるのよ…」

春香「今となっては『そ』があったら、って悔やまれますね」

小鳥「ごめんね。流石に『だぞ』から『そ』だけを取り出すのは無理だったわ…届いたFAX2日分たまるまで頑張ったけど」

伊織「いや…もういいわ」



ゆきぽ「」zzz

小鳥「あら、ゆきぽちゃんいつのまにか寝ちゃったわね。まるで子守唄ね」

伊織「ぞうさんが子守唄ってどういうことよ…」

春香「まあまあ。私たちがこれだけ話してても起きないんだし、続きやっちゃおう」

伊織「そうね」

小鳥「じゃあ、次行くわね。ポチっとな」



~♪ラジオ体操のうた~

みうら「あ」
はるか「ヴぁー」
みうら「ら」
たかに「し」
ちびき「い」
みうら「あ」
ちびき「さ」
ちびき「が」
い お「き」
はるか「ヴぁ」
い お「き」
ゆきぽ「ぽ」
ちっち「ぉ」
あふぅ「の」



伊織「ストップ!ストップ!」

ゆきぽ「ぽえ」

春香「おお、流石ラジオ体操のうた。ゆきぽも気持ち良く目覚めたみたい」

伊織「そうね、ってちがーっう! またアンタが編集に口出したでしょ?」

春香「何でわかったの?」

伊織「『た』を『ヴぁ』にするヤツなんて他にいるか! せめて『か』とか『だ』にしなさい!」

春香「えーでもはるかさんの出番が少なくなっちゃうよ」

伊織「クオリティ重視にしなさい! というか、はるかさんも『かっか』っていうから『か』入ってるでしょ?」

春香「!! ホントだ!! 騙しましたね、小鳥さん!!」

小鳥「騙したつもりはないけど…」

春香「じゃあ、何で」

小鳥「はるかさんはね、音程が合わない時が多くて。同じ『か』なら、こあみちゃんの『とかー』の方がバリエーション多くて使いやすいのよ」

春香「ぐっ…」

伊織「はぁ、期待して損したわ。結局前とクオリティー変わらないじゃない。帰ろうかしら」

春香「わかった。やよいに伝えてくる」

伊織「ゆきぽ、起きたてで申し訳ないけど、お茶お願い出来るかしら? 私、あと2時間はここにいたいわ」

ゆきぽ「ぽえ」



ゆきぽ「ぽえ」お茶どうぞ

伊織「ありがと。もう何も言わないから、順番に流してちょうだい」

春香「おお、そんなに楽しみなんだ。仕方ないなぁ」

伊織「…もう、何でもいいわ。お願いだから2時間はここにいさせて」

小鳥「じゃあ、いくわよ」

以下、ダイジェストでお送りします


~♪はと~

ゆきぽ「ぽ」
ぴよぴ「っ」
ゆきぽ「ぽ」
ぴよぴ「っ」
ゆきぽ「ぽ」
ぴよぴ「っ」
あふぅ「は」
こあみ「と」
ゆきぽ「ぽ」
ぴよぴ「っ」
ゆきぽ「ぽ」
ぴよぴ「っ」

まこち「ま」
ちっち「め」
ちびき「が」
ゆきぽ「ぽ」
たかに「し」
ちびき「い」
こあみ「か」
こあみ「と」
みうら「ら」
まこち「や」
はるか「る」
ちびき「ぞ」

♪~


~♪おさるのかごや~

ゆきぽ「え」
ぴよぴ「っ」
ちびき「さ」
ゆきぽ「え」
ぴよぴ「っ」
ちびき「さ」
ゆきぽ「え」
ぴよぴ「っ」
ちびき「さ」
ゆきぽ「ぽ」
ちびき「い」
ちびき「さ」
ぴよぴ「っ」
ちびき「さ」

ちっち「ぉ」
ちびき「さ」
はるか「る」
あふぅ「の」
こあみ「か」
ちびき「ぞ」
まこち「や」
ちびき「が」
ゆきぽ「ぽ」
ちびき「い」
ちびき「さ」
ぴよぴ「っ」
ちびき「さ」

♪~


~♪さくら さくら~

ちびき「さ」
ちひゃ「く」
みうら「ら」
ちびき「さ」
ちひゃ「く」
みうら「ら」
あふぅ「の」
まこち「や」
まこち「ま」
い お「も」
ちびき「さ」
こあみ「と」
い お「も」
ぴよぴ「ぴ」
はるか「ヴぁ」
こあみ「か」
ちひゃ「く」

♪~


~♪うさぎとかめ~

い お「も」
たかに「し」
い お「も」
たかに「し」
こあみ「か」
ちっち「め」
たかに「ょ」
こあみ「か」
ちっち「め」
ちびき「さ」
たかに「ん」
たかに「ょ」

ちっち「め」
こあみ「か」
ちびき「い」
あふぅ「の」
や よ「う」
こまみ「ち」
ちびき「で」
ちっち「ぉ」
まこち「ま」
ゆきぽ「え」
ゆきぽ「ぽ」
ちびき「ぞ」

♪~

……
………



伊織「本当に20曲以上あったわね。長かったわ」

春香「ここまでの感想は?」

伊織「おかげで2時間たったわ。ありがとう」

春香「いや、曲の感想を聞かせて欲しいかなーって」

伊織「前よりはマシだったけど、出だしだけが良かったのが多かったわね。そこを過ぎると一気にクオリティが下がってたわ」

小鳥「これは私のミスね。後半は疲れちゃったのよ。もうちょっと私に情熱と体力があれば…」

伊織「ある意味正解よ。その情熱と体力は仕事にとっときなさい」

春香「じゃあ、最後の曲にいこっか」

伊織「そうね。でも、時間も充分たったし、もういいってなったら帰るわよ」

春香「オーケーオーケー。お願いします」

小鳥「ポチっとな」


~♪おもちゃのチャチャチャ~

ちっち「ぉ」
い お「も」
こあみ「ちゃ」
あふぅ「の」
こまみ「ちゃ」
こあみ「ちゃ」
こまみ「ちゃ」
ちっち「ぉ」
い お「も」
こあみ「ちゃ」
あふぅ「の」
こまみ「ちゃ」
こあみ「ちゃ」
こまみ「ちゃ」

こまみ「ちゃ」
こあみ「ちゃ」
こまみ「ちゃ」
ちっち「ぉ」
い お「も」
こあみ「ちゃ」
あふぅ「の」
こまみ「ちゃ」
こあみ「ちゃ」
こまみ「ちゃ」

こあみ「と」
みうら「ら」
あふぅ「に」
い お「き」
みうら「ら」
い お「き」
みうら「ら」
ちっち「ぉ」
ゆきぽ「ぽ」
たかに「し」
ちびき「さ」
まこち「ま」

伊織「さ、帰ろ」

春香「ちょっとー、ここは何やかんや最後まで聞いてくれる流れでしょー」

伊織「知らないわよ。お疲れ様でしたー」ガチャ バタン



小鳥「いやあ、今回も充実した時間を過ごせたわね。伊織ちゃん、けっこう疲れてたみたいだけど」

春香「本当にそうですね。それでも全部ちゃんと聞いてくれてて、やっぱり伊織は優しいな」

ゆきぽ「ぽえ」




伊織「あー疲れた。早朝から仕事だし、2時間も拘束されるし…これでようやく帰れるわね。新堂、迎えありがとう」

新堂「いえいえ」

いお「もっ」

伊織「あら、いおも乗ってるのね。良い子にしてた?ふぁぁ」

いお「もっ」

新堂「お嬢様、車の中で少しお休みになられてはいかがでしょう?」

伊織「そうさせて貰うわ…ああ、本当に眠い…」zzz




新堂「お嬢様、到着しました。お降りになってください」ガチャ

伊織「ん…はぁぃ…しんどう、ありがと…」バタン

新堂「それでは、私たちはこれで失礼致します」

いお「もっ」

ブロロロロロ

伊織「ふぁぁ。まだねむいわ…」

やよい「やっほー!伊織ちゃん!」

伊織「やっほぉ……ってやよい! 貴音とロケじゃなかったの?」

やよい「そうだよ。だから、ここにいるんだよ」

貴音「今日はわたくしとやよいと伊織の3人と、ぷちたちによるろけです」

こあみ「とかー」

こまみ「ちー」

やよ「うー」

伊織「ああ、そういう……ところで、ここはどこ?」

やよい「えっと、どこでしたっけ?」

貴音「ここは日本秘境の地、ぐんまぁと言うそうです」

やよい「そーでした!グンマーです!」

伊織「いや、群馬県でしょ。秘境でも何でもないわよ。…というか、今何時?」

やよい「えっと、4時くらい」

伊織「いやあ、我ながら寝すぎたわ。あははははは…はぁ」



伊織「で、どういうロケなの?」

貴音「ここから山道を2時間ほど歩くと、幻の名湯に辿りつくようですよ」

伊織「今から往復4時間以上!? 夜になっちゃうわよ!」

やよい「あ、大丈夫だよ。もう前乗りのスタッフさんがいるから、向こうに着いたらテントでお泊りっ!」

貴音「むしろ、明日からが本番です。そこから更に2時間進むと…」

伊織「オーケー。わかったわ。アンタたち2人で行ってきなさい。私は帰るわ」

やよい「どうやって?」

伊織「それは新堂…あれ?新堂?」

貴音「新堂様なら先ほどお帰りになりました。必要な荷物はこのりゅっくに全て準備してくださったようですよ」

伊織「携帯は…圏外よね…」

やよい「わたし、とーっても楽しみかなーって。さ、本当に夜になっちゃうといけないし、そろそろ出発しましょー!」

こあみ「とかー!」

貴音「ぷちたちもいますし、早めに越したことはありません。行きましょうか」

こまみ「ちー!」

伊織「………どうしてこうなるの」

やよ「うー」おしまい