律子「プロデューサー殿、最近髪ちゃんと切ってますか?かなり長くなってますよ?」


P「髪?あぁ、忙しくて最近全然切りに行けてないな」


律子「ちゃんと切ってください。そんなに伸ばしっ放しにしてたらみっともないですよ。私達はあの子達の見本にならなきゃいけないんですから身だしなみくらいきちんとしてくださいね」


P「分かっちゃいるんだけど、時間がなぁ…そうだ!これだけ長いとこんなこともできるぞ!襟足両手に持って、リッチャンデスヨーw」


律子「プ ロ デュ ー サ ー ?」


P「わ、わかったわかった!きちんと切りに行くから!」


律子「お願いしますね」



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P「とは言ったものの本当に時間ないのもあるけど俺、美容室苦手なんだよなぁ。髪切られてる時の手持ち無沙汰感とか会話が続かなくて凄く気まずくなったり」


P「自分で何とか出来たりしないかな。待てよ……坊主なら失敗する事無いんじゃないか?いっその事スキンヘッドにでもしちゃうか。ちょっと調べてみよう」
P「へぇ〜、案外簡単にバリカンでやれるんだな。よし、電気屋にでも寄ってバリカン買って帰るか」


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電気屋


P「すいません、バリカンを買いたいんですが、オススメみたいのあります?」


店員「いらっしゃいませ、どのような髪型にするとかありますか?」


P「スキンヘッドにしたいんですけど」


店員「それでしたらスキンヘッドも簡単に出来るシェービングヘッドが付いてるこちらが良いと思いますよ。180度回転しますからカットしにくい後頭部も簡単にカット出来ますし」


P「そしたらそれください」


店員「ありがとうございます!」


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P「よーし、やるか。床に髪が散らばらないように新聞紙を敷いてっと…あとはバリカンにアタッチメントを付けて」


P「とりあえず試しに後髪から…」バリバリ


P「お…おぉ…見事に無くなった、しかし、これで後戻り出来なくなったな。こうなったら覚悟決めて全部刈るか!」バリバリバリ‼︎
・ 
P「ツルッツルだ。うわっ、俺の頭こんなに髪の毛あったのか…。すごいな。しかしこれで頭洗うのも今度から楽になりそうだ」


P「でも今になってやりすぎた感が…色々何か言われそうだよなぁ。ま…まぁやっちゃったもんはしょうがない。何とかするしかないな」


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翌朝


P「おはようございます!」


律子「おはようござ…うぇ!?プ、プロデューサー!?その頭どうしたんですか!?」


美希「ハ、ハニーが禿げたのー!」


雪歩「ひっ!」フラッ


真「あぁ!雪歩がプロデューサーの頭を見て失神した!しっかり雪歩!」


やよい「はわっ!プロデューサーの頭ツルツルですー!どうしたんですか?」


亜美「おお!兄ちゃんの頭の中ツルッパゲだー!触らせてー!」


真美「すごい光ってるYO!いおりんの比じゃないね!」


伊織「うっさいわね!それよりあんたそんな頭にして何しでかしたのよ!?」


律子「プロデューサー、確かに私は切ってくださいとは言いましたけど、やり過ぎです!そんな頭で営業なんか行ってこの子達の活動に支障が出たらどうするんですか!?」


P(ヤバい…律子めちゃくちゃ怒ってる。よし、ここは昨夜考えたこれで…)


P「覚悟の現れ!いいだろう?みんながオーデションで不合格になるごとに自分で頭丸めるようにしたんだ!」


アイドル達「!!」


P「お前達が頑張って、俺も頑張って、俺の髪の毛を守っていこう!」


P(我ながら何言ってるのかわからねぇ…でもこれだけのこと言えばみんな納得してくれるだろう)


千早「プロデューサー…私達のせいで…!」ウルッ


春香「プロデューサーさん、ごめんなさい…グスッ…私達、もっと頑張りますから…!」


あずさ「プロデューサーさんがそこまで思い込んでたなんて…。プロデューサーさんだけにこんな辛い思いはさせてられませんね!私も今度のオーデション不合格になったら頭を丸めます!」


P(えぇぇ!?展開がおかしくなってきた!)「ちょ…!?あずささん!?な、何を」


貴音「真、妙案ですね。ぷろでゅーさーがそこまでの覚悟を持って私達をぷろでゅーすしてくれているのなら私達もそれくらいの覚悟を持ち挑まなければなりませんね」


響「プロデューサーにだけいい格好はさせられないさー!」


P(何かヤバい事になってきた気がする…)


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後日


アイドル達「」ツルピカ-ン


春香「今日はどのウィッグ被ろうかな〜」


千早「最初はこの頭も慣れなかったけど、やってみたら頭洗うのも楽だし気軽に色んな髪型に出来るし悪くないわね」


真美「いおりんのズラいただき〜!」


亜美「逃げろー!」


伊織「コルァー!!あんた達待ちなさーい!」


響「うぎゃー!今日被るカツラ持ってくるの忘れたぞー!このままだと頭ツルツルのままテレビの収録行かなきゃならないぞ!」


あずさ「あらあら〜、そのままの響ちゃんも充分可愛いわよ?」


雪歩「やっぱりスキンヘッドの真ちゃんもかっこいいよー!うちのお弟子さんが着けてるのと同じふんどし持ってきたからこれも付けてみて!」


美希「今の真君、男っていうより漢って感じでますますかっこよくなったの!」


真「無理無理無理!ふんどしなんて無理に決まってるだろ!」


やよい「うっうー!髪の毛が無いからその分シャンプーやお風呂のお湯も節約出来て大助かりですー!」


貴音「すきんへっどというのは実に身が引き締まりますね。まるで僧侶になったように瞑想をすると心もとても落ち着きます」


律子「正直こういう頭を丸めて改心するみたいな精神論は胡散臭く思ってましたけど、貴音の言う通り結構身が引き締まりますね。流石プロデューサー殿です!」


P「そ、そうだろそうだろ?これからも頑張っていこうな!」


こうして所属アイドル全員がスキンヘッドという今までにないスタイルがメディアから受け全員トップアイドルへとのし上がったのだ。





終われ