やよあみ「「うっふーん☆! 小悪魔愚連隊でーす!」」

やよい「はい、そう言うわけで今日も頑張って犯罪しまーす!」

亜美「漫才ね。犯罪ダメ、ゼッタイ」

やよい「そう言えば、私たちって中学生じゃない?」

亜美「そうだね、花のJCってヤツだねー!」

やよい「自家中毒?」

亜美「病気だよ。そうじゃない、女子中学生の略でJC!」

やよい「そうなんだー! じゃあ男子中学生はDT?」

亜美「たぶん大半の男子中学生はDTだよ。
   って言うかそうじゃないよ、なんでそこだけ訓令式ローマ字だ」


…… ※ ……


やよい「まぁ、私たちってJCじゃない?」

亜美「そうだね、さっきも言ったね?」

やよい「私もう二年生だから、進路のこととか考えなきゃいけないかなーって」

亜美「あー、進路ねぇ」

やよい「今度、三茶面談が有るって先生から言われて」

亜美「なんで三軒茶屋だよ。三者面談」

やよい「でもでも、どんなこと話せば良いのかわからないからー」

亜美「わかったよ、亜美にお任せあれ」

やよい「じゃあ亜美が私の役で、私は先生の役ね」

亜美「逆だよ。完全に逆。やよいっちの面談の練習なのになんでアンタ先生だよ」

やよい「えへへ、ついがっくり」

亜美「うっかりだよ。じゃあ、亜美先生やるから、やよいっち入ってきて」

やよい「はーい」


…… ※ ……


やよい「がらがらっ。失敬しまーす!」

亜美「なにをだよ。失礼します」

やよい「失礼しまーす!」

亜美「はい、じゃそこに座って。えー、それで高槻は、どこの高校に行きたんだね?」

やよい「……えっ?」

亜美「えっ、って、高槻は高校行くつもり、ないのか?」

やよい「高校って行かなきゃダメなんですか?」

亜美「まぁ確かに高校は義務教育ではないけれども、実際の生徒のほとんどは高校に」

やよい「私ずっと、中学生のままが良いです!」

亜美「すたああああああああっぷ!!」

やよい「どうしたんですか先生?」

亜美「ストップっつったろ。待って待って。なんつったいま?」

やよい「中学生のままが良い」

亜美「いやぁ、残念だけどやよいっちねぇ、中学は卒業しちゃうんだよ?」

やよい「脱退しちゃうの!?」

亜美「なんのグループからだよ。アイドルの文法に染まり過ぎだよ」

やよい「そっかぁ、ずっと中学生ではいられないんだね……」

亜美「当たり前だよ。残念そうな顔すんな。じゃあはじめっからね」


…… ※ ……


やよい「がらがらっ。失礼しまーす!」

亜美「はい、じゃそこに座って。えー、それで高槻は、どこの高校に行きたんだね?」

やよい「高校には行きません!」

亜美「……高槻、君はなにを言ってるんだ」

やよい「私、JKにはなりたくないんです!」

亜美「どうしてそう思うんだね?」

やよい「だってJKって『冗談は顔だけにしろ』ってことですよね!?」

亜美「ストップ」

やよい「なんで?」

亜美「なんでって言っちゃったよ、なんでもハンデもハッピーマンデーもないよ。
   JKは『女子高生』の略だから。どっから出て来た『冗談は顔だけにしろ』って。
   こっちが言いたいよ」

やよい「そっかぁ、女子高生のことだったのかぁ……じゃあ高校行きたいかな」

亜美「やっと高校行く気になったか、よかったよ安心したよ。じゃはじめから」


…… ※ ……


やよい「がらがらっ。失礼しまーす!」

亜美「はい、じゃそこに座って。えー、それで高槻は、どこの高校に行きたんだね?」

やよい「んー、芸能活動を許してくれる学校が良いです!」

亜美「そうかぁ、高槻はアイドルもやっているもんな」

やよい「はい! いまアイドルやめろって言われたら、一家全滅なんで」

亜美「依存しすぎだよ。もうちょっとお父さん頑張ってよ」

やよい「でもでも、高校入ると勉強とかもーっと大変になっちゃいますよね……」

亜美「そうだろうけど、高槻は頑張り屋さんだから大丈夫だろ」

やよい「本当ですか先生!?」

亜美「ああ、先生は高槻のそういうところ、好きだぞ」

やよい「でも私は先生のこと別に好きじゃないです!」

亜美「いいかげんにしろ」


やよあみ「「ありがとうございましたー!」」