アフターSS



クリスマスイヴ、765プロ事務所


雪歩「プロデューサー、お疲れ様でした!」

P「ああ、おつかれ」

雪歩「こんなに遅くまですいませんでした。クリスマスイヴなのに……」

P「いや、こういう時に忙しいってことは人気があるってことだからな」

雪歩「あ、事務所真っ暗ですね、小鳥さんも帰っちゃったのかな?」

P「……」

ガチャリ

パパパンパーン!

765プロ一同「「「「「「お誕生日おめでとうー!!!」」」」」

パァァァァ

雪歩「ええっ!? みっ、みんな!!」

真「へへっ、雪歩! 驚いた?」

春香「もう真!、サプライズなんだから驚いてもらわなくちゃ困るよ」

貴音「今年も皆で祝うことが出来ましたね」

亜美真美「「当然っしょ~!」」」

美希「あふぅ……。ちょっと眠いの」

律子「コラ! まだここからが本番なんだからしっかりしなさい!」

響「自分、色々料理用意してきたぞ!」

やよい「わたしも、いっぱい作ってきましたー!」

伊織「うちのコックに用意させたのもあるわよ」

小鳥「はい、ケーキもあるわ」

あずさ「あらあら、美味しそうね~」

千早「萩原さん、本当におめでとう」ハナタバワタス

雪歩「あ、ありがとう」ウルッ

P「ゴメンな雪歩。みんなから口止めされててな」

真「じゃ、みんないい?」

765プロ一同「「「「「はい!」」」」」

真「ねえ、雪歩。今から雪歩に、ボク達からプレゼントがあるんだ!」

雪歩「え!?」

真「雪歩のために作ったオリジナルのバースデー・ソング! 歌うのは765プロ一同」

雪歩「す、すごい……」

真「作詞はもちろん、ボク。菊地真!」

雪歩(ん? ……んん!?)

真「さあ! 行くよ! みんな!」

雪歩(ちょ! ええええええええええええ!!!!!?????)



  このSSは巧さん作、真「雪歩に、僕の評価をしてもらいたいんだ!」のアフターSSです





P「じゃ、伴奏流すぞ」カチリ


~シャンシャンシャンシャン~♪


雪歩(クリスマスっぽい、でもメロディアスな、いいイントロ……でっ、でもっ!)

真「……」フンス!

雪歩(真ちゃんが作詞って……。前も凄い歌詞だったし、一体どんな風になっちゃってるの?)

一同「……」パラッ

雪歩(なんか全員歌詞の書いてある譜面持ってるよぉ! あっ、でも……)

雪歩(こういう風に披露してくれているということは、みんな、私のために練習してくれたんだよね?)

雪歩(それなら、あの酷い真ちゃんの歌詞にダメ出ししてくれているよね、きっと)



~シャンシヤンジャジャジャーン~♪



雪歩(伴奏が終わりそう……)

春香「さんハイ!」

春香亜美真美「「メリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメイメリ♪」」

雪歩(ちょっ!)

雪歩(ぜんっぜん大丈夫じゃないよっ!! メリしか言ってないよ! merry? merryなの!?)

雪歩(無理やり早めのメロディに合わせてるから、何かを引き裂いてる擬音にしか聞こえないよぅ!!)

雪歩(なまじ曲がいいから、違和感が凄いっ!)

雪歩(そして春香ちゃん……。音程ちょっと外してるよ!)ググッ



春香(雪歩、真っ赤になっちゃって)

亜美(ワレワレの歌声にココホレてるんですなー)

真美(練習したかいがあったYO!)

春香(千早ちゃん! あとは頼んだよ!)



千早「はあ~~あ~あ~♪」

雪歩(千早ちゃん、さすがだよぅ。すごい声量)

伊織あずさ「「チョイナチョイナ!」」

雪歩(~~~っ!!! なんで祭りばやしみたいなコーラス!!)

千早「やはり出~ました聖なる夜に~♪」

雪歩(いやいや、これ祭りの歌そのものだよ! 私知ってる。北関東あたりの八木節? だっけ?)

雪歩(ちょっと曲調似てるけど、豪華な伴奏と全然合わないよ!)

雪歩(そもそもクリスマスにも誕生日にも関係ないよぅ!)

響貴音「「アソレソレ~!!」」

雪歩(だからコーラスやめて!! みんなうまいから、逆に痛さがバリバリだよっ!)

千早「どんな野郎も~浮かれる日~じゃない~か~♪」

雪歩(千早ちゃん、歌詞をメロディーに絶妙に合わせてるよ! 歌詞は壊滅的に祭りのだけど!)フルフル



千早(萩原さん、震えてるのね)

伊織(なによ、そんなに感動しなくてもいいじゃない)

あずさ(あらあら~)

響(自分の完璧な合いの手、聞いてくれたかな?)

貴音(想いを込めて歌い上げました!)



雪歩(うん、もう切り替えよう! 歌詞を聞いちゃだめ。無心で感じるだけにしよう)

雪歩(みんなの気持ちは伝わってくるから……)

美希「偉い人の~生まれた日にはその何万倍~♪」

雪歩(あ、普通にいい歌詞になったような……?)

やよい「みるぃおん! みるぃおん!」

雪歩(と、油断したらさっきと同じ調子で合いの手がはいるのっ!?)

雪歩(やよいちゃん、もしかして『ミリオン』って言ってるのかな?)

雪歩(かわいい……。じゃなくて、ミリオンは万倍じゃなくて百万倍だようー!)



美希(ミキのホンキ。雪歩にとどけ!)

やよい(英語の合いの手、むずかしいけどがんばりますー)




律子「普通~のかけがえのない人も~生まれてるんだよ~♪」

雪歩(あ、律子さんも歌ってくれるんだ)

P・小鳥「「FOO! TOO!」」

雪歩(だから合いの手っ!! しかも『普通』とかけてるの? プロデューサー! 小賢しい! 小賢しいよっ)

雪歩(三人とも、真ちゃんの暴走を止める役でしょう~!?)

雪歩(あ、だめだ……満面の笑みで、歌ってますぅ~!)プルプル



律子(雪歩、今にも泣きそうね)

P(律子、音無さん。練習のかいがあったな! 雪歩、あんなに花束を握りしめて……)

小鳥(泣きそうな雪歩ちゃんハァハァ)



~ポロロン♪~


全員「「「「「DA! KA! RA!」」」」」

雪歩(あ、ここからがサビなんですね)

雪歩(みんなで一斉に歌ってくれるんだ)

全員「「「「「「まとめて祝おう(OH!)みんなで祝おう(WOW!)」」」」」」

雪歩(……相変わらず合いの手はひどいけど、いい曲ですぅ)

全員「「「「「「聖夜! 聖夜! 聖夜! 聖夜! 聖夜!」」」」」」

雪歩(ふぁあああああああああああ!!)

雪歩(なんでまた連呼? 連呼だよぅ)

雪歩(そんなに連呼するとただの掛け声にしか聞こえないよぅ~!!!!)

全員「「「「「「聖夜! 聖夜! 聖夜! 聖夜! 聖夜! 聖夜! 聖夜!」」」」」」

雪歩(いつまで続くのっ!!!)

真「ハッピーバースデー&メリークリスマス」

雪歩(あ、真ちゃん。普通に語りかけてる)

雪歩(相変わらずバックではみんなの セイヤ! セイヤ! が続いてるけど……)

雪歩(ありがとう真ちゃん……)

真「略してピーバマス」

雪歩(略さなくていいよっ!!!!)

真「日本人はクリスマスにチキン食べるけど、本場の人は不思議がってる」

雪歩(ねぇ。このセリフ、必要なものなのっ!!?)

真「でもそんなもんだよね、気にしなさんな」

雪歩(案の定、必要ないっ!!)

真「だって今日は特別な日」


全員「君の~SAY~! 誕~! SAI!♪」


~ポロロン、ジャーン♪~



――――――




SAY!誕!SAI! 作詞:菊地真


メリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリ(以下繰り返し)

ハァーアーアー(チョイナチョイナ)やはり出ました聖なる夜に(アソレソレ)どんな野郎もうかれる日じゃないか

偉い人の生まれた日にはその何万倍(million! million!)

普通のかけがえのない人も生まれてるんだよ(FOO! TOO!)

※ DA! KA! RA!

  まとめて祝おう(OH!)みんなで祝おう(WOW!)

  聖夜! 聖夜! 聖夜! 聖夜! 聖夜! (以下セリフ中繰り返し)

セリフ:
ハッピーバースデー&メリークリスマス。略してピーバマス。
日本人はクリスマスにチキン食べるけど、本場の人は不思議がってる
でもそんなもんだよね、気にしなさんな。だって今日は特別な日


君のSAY! 誕! SAI!




ハピハピハピハピハピハピハピハピハピハピハピハピハピハピハピ(以下繰り返し)

エブリバディYO!(ディンドン!)ちょいと出ましたあなたの夜に(シャンシャン)しばし御免をこうむりまして

あなた様の生まれた日にはその何億倍(billion! billion!)

普通のかけがえのない人が祝ってるんだよ(YEAH! WOW!)

※繰り返し

セリフ:
ハッピーバースデー&メリークリスマス。略してハピメリー!。
本場の人はクリスマスに七面鳥食べるけど、日本でも売ってるのかな?
でもそんなことどうでもいい、気にしなさんな。だって今日は特別な日


君のSAY! 誕! SAI!

君のSAY! 誕! SAI!


セリフ:
ピーバマス!



――――――



雪歩「~~! ……」

真「ど、どうだった雪歩?」

雪歩「……」

雪歩(こみ上げてくる感情を抑えるのが大変だよっ!)

雪歩(こみ上げてくるのが感動だったらよかったのにぃ!)ポロポロ

真「そ、そこまで感激してくれるなんて」

P「みんなで頑張ったかいがあったな!」

真「はっ、ハイ!」

P「ようし、この曲も765プロ全員で歌う代表曲として売り出していくぞ!」

雪歩(いやあああああああああ!!!!!)




「SAY!誕!SAI!」はその後何十年にも渡り、定盤のクリスマスソングとして親しまれ、外国でもカバーが行われるほどになった。

特にクリスマス前後が誕生日の人をはげます内容が素晴らしいと好評だったらしい。

ただし、何故か萩原雪歩はこの歌をうたうことはなかったという。



おわり