※以下のSSは、昨年の11月頃に書かれたものですが、政治的事情により非公開とされていました。
それがこの度、特定秘密にはあたらないという判断から公開が可能となりました。
そういうわけで、SSで描かれているのは約1年前の政治的情景であることを踏まえた上で閲覧をよろしくお願いいたします。


野田「いつもいつも、お父様にはお世話になっておりまして」

美希「そんなの、気にすることないの。いいから、土下座はやめて欲しいってミキ思うな」

野田「恐れ入ります。それで? 本日はどのようなご用件で」

美希「ミキね、法改正っていうの? して欲しいって思うな」

野田「法改正……と申し上げますと、具体的には?」

美希「あのね。今、結婚って女の子は16歳からなの」

野田「左様でございますね」

美希「それをね、15歳からにして欲しいの」

野田「それは……一般的に15歳と言えば、義務教育の年齢でありますからそこの所は野党の協力を得て、今後の課題として前向きに検討をさせていただきたいと思うのですが」

美希「?」

野田「端的には、難しいかと……」

ピッ

美希「もしもしパパ? ミキなの。あのね、この人無能なの……」

野田「難しいかと思うのですが! そこはこの私、野田佳彦が政治家生命を賭して実現させたいと、強く! 強く!! 強く!!! 思うものであります!」

美希「そこの人、なかなか見所があるの」ピッ

野田「ではありますが……政治的な問題はともかく、これは財界の協力も得ないと難しいと思われますが」

美希「ざいかい?」

野田「経済の問題も、無視はできないですから」

ピッ

美希「もしもしでこちゃんなの? ミキね、ちょっとでこちゃんに相談があるの。だからすぐに来て欲しいの。え? 場所?」

美希「そこの人、ここの住所ってどこなの?」

野田「千代田区永田町2丁目3の1ですが……」

美希「千代田区永田町2丁目の3の1なの。うん、待ってるの」

15分後

バタン☆

伊織「ちょっと美希! 住所を聞いてもしやと思ったけど、なんでこんな所にいるのよ!?」

美希「ミキね、そこの人に法改正をお願いしに来たの」

伊織「はあっ!? あのね美希、そういうのは軽々しく私たちが口を出していい問題じゃないのよ。そもそも私もアンタも、選挙権もまだないでしょ」

美希「結婚をね、15歳からにしてもらうの」

伊織「……ま、まったくいつも美希ったら。しょ、しょうがないから協力するけど、あんまり親のコネとか使うんじゃないわよ!」

美希「でこちゃんなら、わかってくれると思ってたの! じゃあさっそく財界とかいうのをまとめて欲しいの」

ピッ

伊織「パパ? 結婚年齢に関する法改正について、経済界をとりまとめて欲しいの。ええ、わかってるわ。それが今年のクリスマスプレゼントでいいから……お願い。ええ」ピッ

伊織「財界はまとまったわよ」

野田「がっくぜえーん! そ、そそそ、そんな、私どもが普段あんなに腐心している財界のとりまとめがこうもあっさり……」

美希「これで法改正できるの?」

野田「そ、そそそ、そうですね」

美希「いつできるの?」

野田「近い将来に」

美希「それっていつなの?」

野田「……近い将来と言えば、近いうちで」

美希「明日、なの?」

野田「し、然るべき時という事で……」

伊織「ハッキリしなさいよ、アンタ」

野田「じ、時期については明言はいたしません!」

美希「……やっぱりこの人、無能なの」

伊織「この党自体が無能かもね」

バタン★

前原誠司「近いうちと言えば、年内の事です!」

美希「? 誰なの?」

前原「前原誠司と申します。不肖ながら、国家戦略担当相をやらせていただいております!」バッ

伊織「土下座はいいから」

前原「ははっ! この前原、年内での党での調整を一命を賭して行いたいと思います」

野田(前原……私の為にそこまで……)

美希「そこの人は、なかなか見所があるの」

伊織「前原誠司……名前を、覚えておくわ」

野田(……あれ?)

前原「お任せを。この前原、そこの野田とは違いますので」ニヤリ

野田「! と、とんでもありません。私も、近いうちとは年内の事だと思っておりました!!」

バタン★

石破茂「話は聞かせていただきました!」

野田「げえーっ! 石破ァ!!」

安倍晋三「私もおります」

野田「相変わらず『ひ』みたいな顔ですね。安部さん」

安部「近いうち、とは年内。間違いありませんね?」

野田「い、いや、それは……」

前原「間違いありません」

野田「ま、前原ぁ……」ギリリ

伊織「話はまとまったの?」

野田「し、少々お待ちを」

美希「急いで欲しいの。ミキね、お腹空いてきたの」

前原「出前でも、お取りしましょうか?」

安部「ここは私が総裁選前に食べた、縁起のいい3500円のカツカレーを」

石破「いえいえ同じカツでもここは、カツ重大盛りで。まさに『重』カツ『大』であります」

美希「ミキね、オニギリがいいの」

野田「さすがは庶民派でらっしゃいますね。おにぎりとは」

前原「やはり、庶民の感情を理解できるのが肝心ですね。3500円のカツカレーとか、カツ重などと言い出す輩は庶民感覚に乏しいようで」ニヤリ

伊織「私は高級料理店から、デリバリーをお願い」

野田「は?」

伊織「今日はイタリアンの気分だから、原宿の神宮前の店からお願いね」

前原「さ、さすが本物を知る方は舌の方も確かでらっしゃる」

安部「さっきは庶民感覚がどうとか……」

前原「黙れ!」

野田「さっそくデリバリーの注文を!」

前原「高級イタリアンとおにぎりを!」

石破「イタリアンのリストランテにおにぎりは……」

前原「シャラップ!」

安部「カツカレーを、おにぎりにしてもらったら……」

前原「シャーラップ!!」

美希「いいからはやくして欲しいの」

野田「た、ただ今注文を!」

美希「そっちじゃなくて、法改正の方なの」

前原「それは、次の国会で……」

伊織「次の通常国会は、来年になっちゃうじゃない!」

美希「そうなのでこちゃん? ミキ、そんなに待てないの」

石破「緊急に臨時国会を!」

安部「すぐに招集を!」

野田「やりましょう!」

前原「今すぐやりましょう!」

美希「おにぎりも忘れないで欲しいの」

伊織「イタリアンは?」

野田「は、はいっ!」

前原「すぐに!」

石破「急ぐんだ!」

安部「カツカレーは?」

ガチャッ

P「……美希、伊織、なにをしている?」

美希「ハニー! あのね、ミキはハニーの為に法改正をお願いしに来たの」

伊織「べ、別にアンタの為ってわけじゃないわよ!」

P「……レッスンは?」

美希「え?」

伊織「あっ!」

P「クリスマスコンサートも近いのに、レッスンはどうしたんだ?」

美希「えっと……」

伊織「その……」

P「さっさとレッスンスタジオへ行くぞ! みんな待ってるからな!!」

美希「わ、わかったの!」

伊織「ちょ、ちょっと息抜きしただけなんだから……」

P「あ、どうもお騒がせいたしました。それでは」

バタバタバタ

野田「……」

前原「……」

石破「……」

安部「……とりあえず、カツカレーでも食べますか」


おわり