雪歩「……」

雪歩「……むにゃ……」

プルルルル

雪歩「……ああっ…………ダメだよ……それは黒豆……」

プルルルル プルルルル

雪歩「真ちゃ…………伊達巻き……」

プルルルル プルルルル プルルルル

雪歩「伊達に巻いてな…………あ」

プルルルル プルルルル プルルルル プルルルル

雪歩「……」ガバッ


雪歩「も、もしもしっ!」


――――


P「おーす、雪歩」

雪歩「おはよう、ございます……」

P「いや、気にしなくてもいいさ。 正月なんだから」

雪歩「いえっ、でも……せっかく、その、誘って……もらったのに……寝坊、しちゃって」

P「いいっていいって! さ、行こうか」

雪歩「あ……はい」


――――


P「……こういうときってさ」

雪歩「はい」

P「すげー人混みだー、とか、はぐれちゃうから手を繋ごうぜーい、とか、あるけど」

雪歩「は……ええっ!?」

P「例えばの話だよ、例えば」

雪歩「あ、ああ……」

P「ここ…………ガラガラだな」

雪歩「……」



雪歩「…………誰もいませんね」 

P「本当によかったのか? こんな地元の寂れたとこで」

雪歩「はい……ほら、あの、人の目とか、あるじゃないですかっ」

P「はは、そうだな」


――――


P「それじゃ」チャリン

雪歩「……」チャリン

P「……」パンパン

雪歩「……」パンパン

P「……」

雪歩「……」


――――


P「雪歩は何をお願いしたんだ?」

雪歩「え? あの、えっと」

P「あー、いいよ、無理に言わなくても」

雪歩「プロデューサーは……」

P「んー、億万長者?」

雪歩「……」

P「ごめん、冗談」


――――


P「甘酒すらないのか……寂れたっていうか、無人だなここ」

雪歩「……そうですね」

P「じゃ、どっかで飯食うか?」

雪歩「そうで……え、ええっ!?」

P「だって腹減るし……あ、人の目か」

雪歩「あ、その」

P「じゃ、俺んちで食うか? 黒豆ぐらいはあるぞ」

雪歩「黒豆……」

P「どうかしたか?」

雪歩「あ、いえ、なんでも」

P「じゃあ、しゅっぱーつ!」

雪歩「お、おー!」



雪歩(来年も……こうして、プロデューサーと……)

おわり