★シャッフルSS第2弾★




※ζ*'ヮ')ζ<このSSは、うっすらと映画ネタバレを含みます!未見の方は気をつけてほしいかなーって!


 
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長介「……もやし飽きたな」ボソッ


やよい「え……?」

長介「あ、いや、違うんだ。 そういうんじゃなくて」

やよい「でも……今」

長介「それは…………その」

やよい「何か、あったの?」

長介「……」

やよい「……」

長介「……あー! 今のはナシだ、ナシ! ほら、早く食べないと無くなるぞ!」

やよい「……う、うん」



――――――――



やよい「――っていうことがあったんですー……」

P「そうか……長介君が……」

やよい「もやし祭り、ずっとやってきましたけど……よく考えたら長介、今が食べ盛りなんですよね……」

P「そうだなぁ……肉が恋しい年頃か」

やよい「でも、お肉料理をいつも、っていうのは……」

伊織「贅沢な話ね。 家庭の事情ってものがあるでしょうに」

P「伊織が言うと説得力無いな……」

伊織「うっさい!」



やよい「この前……長介、友達の家でごちそうになって来たんです」

伊織「へぇ」

やよい「その時、ハンバーグを食べたみたいで」

P「それぐらいだったら作れるんじゃないか?」

やよい「はい、それで今日はハンバーグにしようかなーって……」


「甘ーーーい!!!」


P「!?」

伊織「この、無駄によく張った声は……」


ガチャッ


春香「甘い、甘いよやよい!!」ババーン



やよい「は、春香さん!?」

P「春香! お前、今日はオフじゃ」

千早「間違えたそうです」

伊織「千早……というか春香……」



春香「話は大体聞かせてもらいましたよ!」

P「今日テンション高くないか?」

春香「プロデューサーさん、食とは教育なんですよ、教育!」

P「教育?」

春香「食事を通して人は育つ……人格が形成されていくんです」

伊織「アンタ最近美味しんぼとか読んだ?」

春香「やよい」

やよい「は、はいっ!」

春香「仮にもバリバリ成長期の男の子が、もやしばっかり食べていたら……どうなると思う?」

やよい「う……」



千早「春香、言いすぎよ」

春香「千早ちゃん、これは長介くんの、もといやよいのためなんだよ」

千早「高槻さんの……」

伊織「そんなこと言って、何するつもりなのよ?」

春香「やよい」

やよい「は、はいっ」

春香「明日……振る舞ってあげる」



春香「――究極のもやし料理をね――!」



P「え、何この流れ」

やよい「……」

伊織「やよい?」



やよい「ごめんなさい……春香さん」

春香「え?」

やよい「確かに、ご飯を食べて人は大きくなります。 ……でも、それで私を、私たちを否定されたくはないですーっ」

千早「高槻さん……」

やよい「分かりました。 いただきます、春香さんのもやし料理」

春香「……」

やよい「その代わり、私もごちそうしようかなーって……」



やよい「――至高のもやし料理を――!」



P「何だ、かつてないほどやよいがシリアス顔だぞ?」

伊織「至高、なんて言葉知ってたのね……」



――――――――


伊織「……で、どうするのよ、やよい」

やよい「ごめん伊織ちゃん……私、実は美味しんぼ読んだことなくって……」

伊織「そこは謝らなくてもいいわ」

やよい「うっうー!」

伊織「……というか、春香が料理できるかどうかが謎ね。 普段はお菓子作りだし」

やよい「でも、あんなこと言うくらいだから……」

伊織「それだけの自信がある……と」

やよい「……」



伊織「……勝算は?」

やよい「……確かに、春香さんはスゴいかもしれないけど」


やよい「長介のそばにいる時間は、私の方が長いんだもん……負けないよ」


伊織「そう……」



伊織(春香……アンタ、眠れる獅子を――)



――――――――


千早「……で、どうするの、春香」

春香「ごめん千早ちゃん……私、実は美味しんぼ読んだことなくて……」

千早「それはもういいわ」

春香「のヮの」

千早「そもそも……春香ってそこまで料理得意だったかしら?」

春香「……」

千早「あんな大見得切っていたけど」

春香「千早ちゃん」

千早「え?」


春香「――私は、天海春香だから――」


千早「……映画のネタバレって、それ?」

春香「うん」

千早「……」



千早(春香の手……これは――)



――――――――


P「……で、だ。 千早」

千早「はい」

P「やよいと春香が料理対決、まぁそこまではいい」

千早「はい」

P「……なんで、俺も呼ばれてんの?」

千早「審査員、だそうです。 高槻家の人間だけだと偏ってしまうので」

P「かすみちゃん、長介君、浩太郎君、浩司君、浩三君は無理だから……そうか、偶数だ」


伊織「まったく、どうしてアンタなんかに手料理出さなきゃいけないのよ!」

P「伊織は作らないだろ! ……というか、俺も本来は仕事があるんだけど」

千早「食レポですか?」

P「それ、プロデューサーのすることじゃないよな……」



春香「……」

やよい「……」

春香「……おじゃまします、やよい♪」

やよい「はい……ゆっくりしていって下さいーっ」


P「2人とも目がマジだな……」

伊織「もう勝負は始まっているのよ?」

千早「牽制、といったところかしら」

P「え、何、お前らは解説なの?」



浩司「だっこー!」ピョン

P「おわっ!」ドサッ

伊織「千早、洗濯物!」

千早「分かってる……わよっ!」ブン

P「おぶっ!」ドサッ

伊織「ちょっと、少しはアンタも働いたら?」

P「…………家事か……」



春香「……」トントントントン

やよい「……」ボウ

春香「やよいー、何作るの?」

やよい「秘密ですっ!」

春香「あはは、つれないなー」


春香(あれは……いや、まさかね)



――――――――


かすみ「ただいまー」

長介「ただいまー」

浩太郎「ただいまー!」

浩司「たらいまー!」

やよい「おかえりみんな、楽しかった?」

浩太郎「うん!」


P「まさか……あんな走り回るとは思わなかった……」ハァハァ

伊織「珍しいのよ、アンタみたいな若い男はね」

P「だからって町内鬼ごっこは……体に来る……」ゼェゼェ

千早「レッスンが足りないのでは?」

P「いや、俺……アイドルじゃねぇし……」ハァハァ



やよい「みんな、おかえりー!」

春香「おかえりなさい♪」

P「やよい……春香」

春香「うがい手洗いは忘れずにねーっ!」

長介「分かってるよー!」タッタッ

伊織「……思いの外、馴染んでるわね」

千早「ええ」


春香「みんな、お腹空いただろうし……」

やよい「ご飯にしましょう!」

P「……」ゴクリ


――――――――


やよい「あのね、みんな」

かすみ「?」

やよい「今日は……私と、春香さんが晩ご飯作ってくれたんだよ」

浩太郎「おおー!」

春香「だから最後に教えてね? どっちの方が、美味しかったか」

長介「……分かった」


P「いよいよ……か」

伊織「みんな腹ぺこね……2人とも、どんな料理出してくるのかしら」

千早「……」



春香「じゃあ、私からね」コトン

伊織「……え?」

千早「これは……」


P「ハンバーグ、だと――!?」


長介「すげぇ……」ジュルリ

伊織「でも、これのどこがもやし料理なのよ?」

千早「……」パクッ

千早「! 中にもやしが……!?」


春香「そう。 これが私の料理――『もやしハンバーグ』」


かすみ「……おいしい」

長介「うめぇ! 肉だ!」ガツガツ

P「玉葱の代わりにもやしを使っているのか……!」

伊織「それなのに……満足感がある……!」

千早「もやしのシャキシャキの食感が、ハンバーグを引き立てているのね!」



P「…………っ」ジュワァ


P(すごい力で引っ張られる……このもやしはまるで、革命家だ!)




P( も や し 革 命 ! ! )スパーン





春香「えへへ、悦んでもらえたみたい」

伊織「でも、このハンバーグ……」

P「もやしを使う、という工夫もそうだけど……純粋に、美味い……!」

千早「プロデューサー、春香の手を見て下さい」

P「手?」


千早「切り傷だらけでしょう?」


P「……あっ」

千早「きっと春香は、ずっと練習してきたんだと思います。 ずっと、怪我をしてまでも」

伊織「あんな大口叩いてたけど……やることはやってたワケね」

P「春香……」

春香「分かってもらえましたか? プロデューサーさん」


春香「今の私は、これまでとは違う……進化ですよ、進化!」ドン


やよい「確かに、すっごく美味しいですーっ」

春香「……やよい」

やよい「私も精一杯作りました……召し上がれっ!」コトン

P「これ……は……?」



伊織「白いご飯に……」

千早「山積みのもやし……」

かすみ「……これって」

長介「もやし祭り……か?」


春香「……」フン

春香「血迷ったの? よりによって、そんな料理だなんて」

P「……」

春香「失望したよ、やよい」

やよい「違います」

春香「え?」

やよい「今日は特別な日……これで、終わりませんっ!」ドン



P「これは……タレか?」

伊織「しかも、こんなにカラフルな……」

長介「どうなんだ、これは……」モグ

長介「! うっ、うめぇ!」ガツガツ


千早「高槻さん、これは」

やよい「はい、頑張って作りました、5色のタレですーっ!」

かすみ「……」ガツガツ

伊織「5色の……」


やよい「名付けて、もやし祭り改め――『もやしオリンピック』です!!」


P「この、赤いのは……辛っ!」

長介「でも……メシが進む!」ガツガツ

伊織「こっちの緑は野菜系かしら?」

千早「青……うん、美味しい」


長介「おかわり!」ドンッ

かすみ「……私も」


春香「どういうこと……私のときより、みんなの箸が進んでる……!?」

やよい「はい、どうぞ!」

春香「えっ?」

やよい「春香さんも、お客さんなんですから!」

春香「やよい……」パク


春香「~~ッッッ!!」

春香(すごい……食べる度に、味が、世界が変わるッッ)

春香(でも、何だろう……この感じ……包み込まれるような……)



やよい「どう? 長介」

長介「ああ……すげぇ、すっげー美味しいよ」

やよい「……ごめんね。 これからは、長介たちが飽きないようにするから……」

長介「いいよ、そんなこと」

やよい「えっ?」

長介「俺たちのために作ってくれた……それだけで、嬉しいからさ」

やよい「長介……」



春香(……あぁ、そうか)ジワッ


春香(これが…………




     愛

     か






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P「いやー、食った食った」

千早「美味しかったわ、高槻さん」

やよい「うっうー! ありがとうございますーっ!」


春香「やよい……」

やよい「春香さん」

春香「完敗だよ。 美味しかった、やよいの料理」

やよい「……えへへ、ありがとうございます」

春香「また、しようね……料理対決」

やよい「はいっ! お願いしますーっ!」



「甘ーーーい!!!!」



春香「!?」

やよい「!?」

P「なっ……この声は、というかそこにいるけど」


伊織「甘い、甘いわ2人とも」

やよい「伊織ちゃん……?」

伊織「黙って見てれば、まさかこんな低レベルな争いを繰り広げるとはね」

春香「何を……言ってるの……?」

伊織「やよい、厨房を貸しなさい」




伊織「この伊織ちゃんが特別に見せてあげるわ――『本物』のもやし料理を――!」



To be continued … ?