あの日は雪の降るクリスマス・イヴだった。俺は自分のプロデュースしている少女と二人、仕事帰りに少し散歩をしていた。男性恐怖症の少女が自分からプロデューサーと散歩がしたいなんて言うとは思わなかった。

雪の被る大木の下、少女は急に涙を流し『すいません』と一つだけ言うと駆け出した。何の謝罪かも分からないまま、その日は少女と別れてしまった。次の日から少女の姿を見ることはなかった。そして一週間、何事も無かったかのように少女は現れた。

結局、あの時謝罪した理由、そして消えた期間、少女に何があったのか、何も教えてはくれかった。ただ、いつも通りの接し方、そしていつものように笑顔な少女。冬を明けた今でも何一つ知らないままだった。

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